ローマ帝国のコンスタンティヌス帝に「私のローマ」と言わしめ、一時はローマ帝国の首都にしようとも考えていた、ブルガリアの都市「所非」や、ヨーロッパとアジアの2つの大陸にまたがる世界唯一の都市であるトルコの「斯当歩児」は、世界最古の街の一つといわれています。この「所非」と「斯当歩児」ですが、それぞれどこのことをさす漢字なのでしょうか?
「所非」ってどこ?──観光名所は教会の巨大な鐘
「所非」はソフィアのことです。
ブルガリアの首都、ソフィアという名の由来は、市内で最も古い教会の一つである「聖ソフィアバジリカ教会」といわれています。この教会は、500年代半ばに在位していたユスティニアヌス大帝の時代に建設されました。
教会の隣には、ソフィアのランドマークである聖アレクサンドル・ネフスキー大聖堂が建っています。
高さ53メートルの鐘楼には最大10トンの巨大な鐘が12個設置されており、参拝客だけでなく観光客にも人気の場所です。
市から少し足を伸ばすと、世界遺産にも登録されている10世紀の建造物「リラの僧院」があります。聖母誕生教会に描かれた色彩豊かで、きめ細やかなフレスコ画には思わず感動させられるでしょう。
また、院内の歴史博物館には、19世紀に僧ラファエロが十年の歳月をかけて1本の木から彫ったというわずか高さ50センチメートルの十字架があります。
「斯当歩児」ってどこ?──旧称はコンスタンチノープル 東ローマ帝国の首都だった
「斯当歩児」はイスタンブールのことです。
イスタンブールは、ギリシャのアテネやイタリアのローマなどと共に、世界で最も古い都市の一つ。
かつてローマ帝国やビザンチン帝国、オスマン帝国の首都として繁栄した都市です。世界中から人や富が集まり、商業と政治の中心地として大きな影響力をもっていました。
当時、イスタンブールで育まれた社会や経済の制度は、その後のヨーロッパの基盤作りにも役立っています。
例えば、古代ローマ帝国時代からの法律がまとめられたローマ法大全は、近代ヨーロッパ諸国の法整備に大きな影響を与えました。また、明治時代になって日本が法整備を行った際には、ドイツやフランスの法律が参考にされています。イスタンブールで作られた社会制度は、めぐりめぐって現代日本の法律の中にも生きているというわけです。
イスタンブールの歴史地区には、それぞれの時代に建てられた教会やモスク、宮殿などの歴史的建造物が多く残っています。なかでもイスタンブールの変遷を象徴する建物がアヤソフィアです。
ビザンチン帝国時代にキリスト教の大聖堂として建てられたアヤソフィアは、のちにオスマン帝国に征服されイスラム教のモスクとなりました。
そのため1つの建物に2つの宗教が同居するめずらしい空間となっています。このほかオスマン帝国の栄華を象徴したトプカプ宮殿や、ブルーモスクの愛称で知られるスルタン・アフメト・ジャミィも有名です。
文/編集・dメニューマネー編集部
【関連記事】
・「老後破産」しないために読みたい
・ブラックリストでも作れるクレカ5選【PR】(外部)
・今持っている株を売って新NISAで買い直したほうがいい?
・会社に転職活動がバレない転職サイトの機能
・「dジョブスマホワーク」で高ポイントをもらう方法