定年後の蓄えが十分あるつもりでも、老後破産に陥らないとは限らない。日常のささいな行動が、自分の首を絞めることになるからだ。また老後破産の原因の一つに「熟年離婚」などがあるが、実はそれだけではない。意外な原因があるようだ。お金を貯め、増やすことだけでなく、そうした破産につながりがちな要因をあらかじめ知っておくことで、定年後にお金に困らないようにしよう。
老後破産につながる意外な原因
老後破産はお金がない人が陥るものだと勘違いしがちだが、収入や貯蓄があっても破産する人はする。意外と身近なところにリスクが潜んでいるのだ。どのようなことが原因で老後破産になるのだろうか?
晩婚・晩産は老後の生活を圧迫することがある
晩婚・晩産の夫婦は、老後破産のリスクがある。
晩婚の場合は、住宅ローンの借り入れ時期が遅くなって、定年後もローン返済が続くことがあり、老後の生活を圧迫するからだ。
晩産の場合は、親の年収がピークとなる40代後半〜50代前半くらいに幼少期が重なる。幼少期は教育費の貯めどきだが、暮らしにゆとりがあるとお金をかけすぎてしまうことが多い。
親の収入が減る定年前後の時期に、高校や大学などで本格的に教育費がかかる。幼少期にお金をかけすぎると、この時期に貯金が底をつくケースがある。
住宅ローンの返済期間や子どもにかけるお金は、慎重に検討しよう。
熟年離婚で生活苦に陥る
熟年離婚も老後破産のリスクを高める。
離婚をした後に十分な収入が得られればいいが、それまで専業主婦(夫)だった場合は仕事探しに苦労し、貯金するどころか生活費の工面ができないかもしれない。
離婚した場合に厚生年金を分割できる「年金分割制度」を使えば、どうにかなると考える人もいるだろう。しかし、婚姻期間中の厚生年金しか分けられない。さらに、自営業などで国民年金しかもらえなければ、この制度は適用されない。
私的年金を利用するなど、計画的に資金を準備しておくことが大切だ。
孫が原因で老後破産する人が「お金をかけすぎてる」こと
孫へ贈り物をしたり、お小遣いをあげたりしているうちに生活費が足りなくなり、老後破産に陥るリスクがある。ついやってしまいがちな行動や習慣を見直し、孫が原因の老後破産「孫破産」を防ごう。
日常的にお金を出すことが多い
食事や旅行、プレゼント、お小遣いなど、孫のためにお金を出すことが多い人は要注意だ。1回あたりの金額が小さくても、積み重なると大きな出費になる。
1ヵ月単位、半年単位で、子や孫のためにどのくらいお金を出しているか計算してみよう。それが10年、20年と続くことを考えると、金額のインパクトが大きいことに気づくはずだろう。
わが子が孫の顔を見せに来てくれるのは、嬉しいものだ。だからといって、いつもお金を出していると「もらって当たり前」という感覚になり、ありがたみも薄れてしまう。
子や孫にお金を使うときは、メリハリが大切だ。お金を出す頻度を減らし、ここぞというときに上限を決めてお金を出すようにしたい。
親子でお金の話をする習慣がない
孫の両親(自分の子供)とお金の話をする習慣がない場合、「少ないと思われたら嫌だ」と、ついあれもこれもとお金を出してしまいがちだ。お金の話をタブー視せず、親子でざっくばらんに話すことも、今の時代には必要といえよう。
たとえば、マイホームの資金援助では「このくらいまでなら援助できる」とあらかじめ上限を伝えたり、こまごまとした出費については「自分たちの分は自分たちで負担してほしい」と伝えたりして、境界線を引こう。
最初は伝えにくいかもしれないが、かえってお金にまつわるトラブルを防ぐことにつながり、子ども世帯と長く良好な関係を続けられるはずだ。
子や孫がかわいいと思うのであれば、自分たちの将来の生活とも真剣に向き合い、節度のあるお金の使い方を心がけたい。
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孫が原因で老後破産する人が「お金をかけすぎてる」3つのこと
文/編集・dメニューマネー編集部
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