老後破産はお金がない人が陥るものだと勘違いしがちだが、収入や貯蓄があっても破産する人はする。意外と身近なところにリスクが潜んでいるのだ。どのようなことが原因で老後破産になるのだろうか?
1 晩婚・晩産は老後の生活を圧迫することがある
晩婚・晩産の夫婦は、老後破産のリスクがある。
晩婚の場合は、住宅ローンの借り入れ時期が遅くなって、定年後もローン返済が続くことがあり、老後の生活を圧迫するからだ。
晩産の場合は、親の年収がピークとなる40代後半〜50代前半くらいに幼少期が重なる。幼少期は教育費の貯めどきだが、暮らしにゆとりがあるとお金をかけすぎてしまうことが多い。
親の収入が減る定年前後の時期に、高校や大学などで本格的に教育費がかかる。幼少期にお金をかけすぎると、この時期に貯金が底をつくケースがある。
住宅ローンの返済期間や子どもにかけるお金は、慎重に検討しよう。
2 熟年離婚で生活苦に陥る
熟年離婚も老後破産のリスクを高める。
離婚をした後に十分な収入が得られればいいが、それまで専業主婦(夫)だった場合は仕事探しに苦労し、貯金するどころか生活費の工面ができないかもしれない。
離婚した場合に厚生年金を分割できる「年金分割制度」を使えば、どうにかなると考える人もいるだろう。しかし、婚姻期間中の厚生年金しか分けられない。さらに、自営業などで国民年金しかもらえなければ、この制度は適用されない。
私的年金を利用するなど、計画的に資金を準備しておくことが大切だ。
3 退職金を資産運用に回して失敗する
退職金を資産運用に回して老後破産に陥ることもある。
特に危険なのは、これまで投資信託や株式投資をしたことがないにもかかわらず、金融機関から勧められた商品などに退職金のほとんど、もしくは全額をつぎこんでしまうことだ。
運用が上手くいかずに元本割れすると、損した分を取り返そうとさらにリスクの高い商品に投資してしまい、退職金があっという間に減ってしまうかもしれない。
資産運用をすること自体は何の問題もないが、定年後に投資をするならリスクの低い商品に少額から投資することが基本だ。
老後破産にならないよう資金計画を見直そう
このほかにも、子どもが離婚して孫を連れて実家に戻ってくることで、老後破産に陥るケースもあるという。だからといって、困っている子供を締め出すわけにもいかないだろうが、少なくとも生活費がよりかかる可能性があることは意識しておきたい。
予想もしていなかった出来事が原因で老後破産になるリスクは誰にでもある。理想の老後を過ごすためにも、まずは資金計画を見直してみてはいかがだろうか。
文・廣瀬優香(フリーライター)
編集・dメニューマネー編集部
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