日露経済交流をかねた都市づくり計画
ダウンタウンを形成する街並みは、ヨーロッパからやってきた建築様式で作られ、ヨーロッパの雰囲気が感じられます。成田空港から直行便が就航しており所要時間2時間30分程度で行くことができます。日本から近いヨーロッパと呼ばれている「浦塩斯徳」とは、ロシアのどこの都市でしょうか?
正解はウラジオストクです。
ウラジオストクは、ロシアの南東端にある金角湾沿岸に発展したロシア屈指の港湾都市です。ウラジオストク港は、日本海に面し日本やアメリカなどの諸外国へ開かれた海の玄関口として主要な港の一つ。街はなだらかな坂の丘陵地帯に広がり、夜景の素晴らしさは東洋のサンフランシスコと呼ばれています。
ウラジオストクの街並みが一望できる鷲の巣展望台は、観光客も多く足を運ぶ観光地です。特に、市の発展の象徴である黄金橋の全景がよく見える場所として人気があります。ほかにも世界的に有名なマリインスキー オペラ・バレエ劇場や、さまざまな軍艦・潜水艦が寄港するロシア海軍港も人気です。お土産には、水兵帽などのミリタリーグッズを買っていく人が多いとか。
ウラジオストクでは、近年市内中心部の渋滞が問題となっていました。2016年にこの問題に対して、日露協力のもと都市づくりを行うことが提案されました。日露経済交流の促進もかねた都市づくりには、日本企業が深く関わっています。
都市のマスタープランは、日本の建築設計会社である日建設計によって作られました。ほかにも、廃棄物処理分野での協力や、立体駐車場の建設、交通渋滞緩和のためのスマート信号設置などが検討されました。
また、ウラジオストクは、シベリア鉄道の発着点でもあります。シベリア鉄道は、モスクワからウラジオストクまでをつなぐロシアを横断する鉄道です。走行距離は9,288キロメートルで、世界一距離の長い鉄道として知られています。直通電車でも片道7日はかかるそうです。
2021年下半期にホテルオークラがオープン
2017年8月から、ウラジオストクを中心とするエリアへは、インターネットを通じた電子ビザ(e-ビザ)で入国できます。手続きの簡略化により、ウラジオストクを含む沿海地方では、外国人観光客数が増加。日系航空会社による直行便が開設され、日本でも注目度が高まっている観光地です。
観光客の増加で高まるホテル需要と今後の観光資源開発の見通しなどを踏まえ、2021年1月には、株式会社オークラニッコーホテルマネジメントが同市に日系ホテルを開業すると発表しました。日系ホテルがロシアに進出するのは、今回が初めてのことです。同社は、2021年1月時点でホテルオークラやホテルニッコーなど、国内外あわせて77(国内52、海外25)のホテルを運営しています。
文/編集・dメニューマネー編集部
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(2021年9月2日公開記事)