いまさら聞けない「レガシー」──【ビジネス・カタカナ用語】

2021/08/29 07:00

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東京オリンピックやスムーズビズ、バリアフリーなど、東京都の小池百合子都知事がさまざまなインタビューで度々口にしているのが「レガシー」という言葉です。「東京オリンピック・パラリンピックをレガシーが残る大会にしたい」という発言を聞いたことはある人は多いかもしれません。「レガシー」がどんな意味か正確に説明できますか? 時代遅

東京オリンピックやスムーズビズ、バリアフリーなど、東京都の小池百合子都知事がさまざまなインタビューで度々口にしているのが「レガシー」という言葉です。「東京オリンピック・パラリンピックをレガシーが残る大会にしたい」という発言を聞いたことはある人は多いかもしれません。「レガシー」がどんな意味か正確に説明できますか?

時代遅れの遺物という意味

「レガシー」とは、「遺産」「先人の遺物」という意味で、「時代遅れのもの」といった意味合いがあります。

英語では“legacy”と言い、昔の人が遺したものを指します。

行政などが説明の際に使う「レガシー」は、主に次世代に残す公共施設のことを言います。

しかし、ビジネスではポジティブな意味合いで使われることは少ないので、覚えておきましょう。例えば、「レガシーコスト」は「負の遺産」という意味です。企業において古くから続けられている制度や取り決めにかかる負担のことを指します。

「レガシーシステム」は、複雑な内容や老朽化が進んでいる古いシステムという意味です。

ビジネスでは主にIT用語として使われるケースが多く、古いバージョンの「レガシーアプリケーション」や、古いタイプの機器を「レガシーデバイス」と呼ぶなど、さまざまな表現に用いられます。

「後世に引き継ぎたいもの」もレガシー

ビジネスではネガティブなイメージの「レガシー」ですが、近年は後世にわたって評価されることを期待して取り組んでいる事柄に対しても使われるようになりました。

国際オリンピック委員会(IOC)が提唱する「オリンピックレガシー」はその一つです。オリンピック憲章によると「オリンピック競技大会の有益な遺産を、開催国と開催都市が引き継ぐよう奨励する」としており、英文には“legacy”と記載されています。

ここでは、後世に伝え続けるための重要な遺産という意味で「レガシー」が使われています。なお、行政に携わるなど立場ある人が「市長としてのレガシーを作る」などと使う場合も、ポジティブな意味合いがあります。

文/編集・dメニューマネー編集部

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