■コンパクトにまとまった学術文化の中心地
この都市の名前は、17世紀の探検家エロフェイ・ハバロフにちなんで付けられました。「ロシアで最も都市整備が進んでいる都市」という賞を4回受賞しています。地理的に日本と近く、1926~1938年にかけて最初の日本総領事館が置かれていました。1993年には、再び日本総領事館が開設されています。「哈府」とは、ロシアのどこの都市でしょうか?
正解はハバロフスクです。
ハバロフスクは、中国との国境の一部を構成するアムール川とウスリー川のほぼ合流地点に築かれた都市です。街に流れるアムール川では、夏に岸辺での日光浴や、遊覧船で涼みながら街並みを堪能できます。また冬には、完全に凍結するため、氷上で穴釣りを楽しむことが可能。
ハバロフスクは、極東ロシア地域の学術・文化の中心地でもあります。
市内には、11の学術機関と8つの分野別研究所、測量設計事務局、科学技術センター、極東国立科学図書館があります。他にも高等教育機関が15、モスクワやサンクトペテルブルグなどロシアの他都市にある大学の分校が8校もあります。
ハバロフスクには多くの文化施設がそろっていますが、街はさほど大きくありません。中心部にある主な見どころは、1日あれば充分見て回ることができます。
国内で2番目に大きいレーニン広場には、ロシア革命の立役者であるウラジーミル・レーニンの銅像が立っています。5月にはハバロフスク市開基記念の祝賀パレード、冬季は氷彫刻が展示され、夏も冬もハバロフスク市民や観光客でにぎわう場所。2013年に新しくオープンしたエロフェイ・アリーナは、世界最大級のバンディ専用アリーナです。
バンディとは、氷のスケートリンク上で行うフィールドホッケー形式の氷上球技のこと。同アリーナでは世界選手権も開催されています。
■政府機関は日系企業誘致に積極的
2015年に食産業を含む産業の発展や植物栽培、輸送ロジスティクスに特化した優先的社会経済発展区域がハバロフスクにつくられました。この区域には、日本のプラントエンジニアリング会社大手の日揮ホールディングス <1963> が進出しています。
ハバロフスクを含む極東地域の政府関係機関は、日系企業の視察訪問および現地進出について積極的です。
2021年にロシア鉄道と丸紅 <8002> は、健康診断・予防医療サービスを提供する合弁企業を市内に設立することを目指しています。ロシア鉄道は、170以上の医療機関を持つロシア最大の病院グループで、ロシア国民の健康寿命の伸長は、2016年に日露首脳会談で合意した8項目の協力事業の一つでもあります。
文/編集・dメニューマネー編集部
【関連記事】
・いくつ読める?「錫蘭・列支敦士登・和蘭・希臘・白耳義」
・初心者向け!ネット証券オススメランキング(外部サイト)
・いくつ読める?「尼波羅・烏克蘭・草支亜・芬蘭・哥倫比亜」
・株主優待をタダ取りする裏ワザとは?(外部サイト)
・年金手帳の青とオレンジの違いは?
(2021年9月3日公開記事)