訪れるとついつい長居してしまいがちな驚安の殿堂「ドン・キホーテ」。テーマソングにもあるように、食料品からパーティーグッズまで「なんでもそろって便利なお店」だ。そんなドンキで品出しやポップ書きをするバイト店員の年収はどのくらいか、考えたことがあるだろうか。
店員なくしてドンキは成り立たない
「激安ジャングル」と自称するドン・キホーテ。ちなみに同社は上場していないが、親会社のパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス <7532> は東証1部上場企業だ。
店舗を訪れて楽しくなる理由は、アルバイト店員の小まめな品出しや、買い物客をわくわくさせるポップのおかげだ。ドンキ店員なくしてドン・キホーテは成り立たない。
そんなドンキ店員の年収を、最低賃金が全国一高い東京都(1,013円)と、最低賃金が全国一低い県の1つである沖縄県(792円)で比べてみよう。
東京都:時給が最低ラインで、手取り年収は165万円程度
東京都のドン・キホーテの求人情報を調べると、最低時給は店舗によって1,020〜1,200円ほどで、最低時給を1,100円と設定している店舗が多いようだ。
仮に時給が最も低いラインの1,020円で、休憩を除いて毎日8時間、1カ月で20日間働く場合は、年収は以下のように計算できる。
1,020円×8時間=8,160円……日給
8,160円×20日=163,200円……月収
163,200円×12カ月=1,958,400円……年収
単純計算すると年収は195万8,400円ということになる。ただしこの金額は額面給与で、所得税や社会保険料などが差し引かれると、個人差はあるが手取り額は165万円程度となる。
また、早朝や深夜時間帯に働いたり、アルバイト期間が長くなって時給が上がったりすれば、当然もっと年収は上がる。
沖縄県:時給が最低ラインで、手取り年収は140万円程度
沖縄県のドン・キホーテの最低時給は850〜900円程度で、850円スタートの店舗が多い。東京都のケースと勤務日数や勤務時間は同じ条件で、時給850円で日給・月給・年収を計算してみよう。
850円×8時間=6,800円……日給
6,800円×20日=136,000円……月収
136,000円×12カ月=1,632,000円……年収
単純計算すると年収は163万2,000円ということになる。所得税や社会保険料などが差し引かれると、手取り年収は140万円程度だ。
毎月昇給のチャンス、ミニボーナスの支給も
東京都と沖縄県でドンキ店員の年収の最低ラインを計算したが、ドン・キホーテでは毎月昇給のチャンスがあり、買い物券などでミニボーナスが支給されることもあるため、実際にはもう少し年収が高くなるイメージだ。
また、時給だけでははかれないドンキバイトの良さもある。例えば、シフトの自由度が高い店舗が多いことや、80歳を越えて働ける店舗もあるといった点だ。ドンキ店員であれば帰省中や旅先で、普段バイトしていないドンキの店舗で働くことも可能だ。
ちなみにドン・キホーテでは、商品をあえて見つけにくくする「圧縮陳列」で発見の喜びを演出するという、ユニークは販売手法を学べることも魅力だ。もし今からアルバイトを探すなら、ドンキ店員もあなたの選択肢に入りそう?
文・岡本一道(経済ジャーナリスト)
編集・dメニューマネー編集部
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(2021年9月3日公開記事)