日本のカメラ業界を長年リードしてきたキヤノン <7751> 、ニコン <7731> 、オリンパス <7733> 。近年ではスマホのカメラの発達などにより、各社のカメラを所有する機会は以前よりも減ったと推測できます。そんな苦境に立たされているであろう、カメラ業界の大手3社の社員の年収はそれぞれどれくらいなのでしょうか。
オリンパスが100万円リード
3社の最新の年収は以下の通り。カメラ業界の老舗だけあって高年収なのが分かります。中でもオリンパスが他社を100万円以上リードする高水準です。
キヤノン | ニコン | オリンパス |
---|---|---|
760万円 | 739万円 | 869万円 |
ただし、ここ5年間の推移を見ると業界全体としては決して好調ではありません。キヤノンは20万円、ニコンは40万円、オリンパスも15万円ほど減少しています。
コロナ禍での業績悪化もありますが、スマホのカメラの発達などによって、デジカメ市場が急速に縮小しているのが痛手です。ピークだった2008年と比べて10%以下の規模になってしまいました。
ここで気になるのが、デジカメ市場がピークだったタイミングでの各社の年収。2008年の金額を見てみましょう。
キヤノン | ニコン | オリンパス |
---|---|---|
812万円(08年12月期) | 866万円(08年3月期) | 799万円(08年3月期) |
このことから最新の年収は、もともと医療機器が主力だったオリンパスは上がっていますが、キヤノンは50万円、ニコンは100万円以上減っているのが分かります。
年による上下動を考慮しても減少傾向は明らかで、カメラ業界全体が苦しい状況にあるといえます。
各社新たな収益源を模索
デジカメ市場が急速に縮小する中、各社は代わりとなる収益源の確立に急ピッチで取り組んでいます。
オリンパスは2020年にカメラ事業から撤退し、もともと主力だった内視鏡をはじめとする医療機器に注力。
キヤノンは産業向けの監視カメラや医療機器、ニコンは3Dプリンターを用いた材料加工や宇宙航空など新たな事業に力を入れます。
カメラのイメージが強い3社ですが、これからはより広い分野で戦うことになりそう。今後の動向に注目が集まります。
文/編集・dメニューマネー編集部
画像・gstockstudio / stock.adobe.com(画像はイメージです)
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