新入社員研修の場で、「研修」として保険販売が行われています。そこでは「新入社員は貯蓄が少ないので、病気に備えて医療保険があったほうが良い」などと説明されます。なぜ研修で保険販売が行われるのでしょうか。新入社員に保険は必要なのでしょうか?
企業が新入研修で保険の話をする2つの目的
大企業は子会社に保険代理店を持っており、社員のために“福利厚生”として、または会社の“利益”のために保険を販売しています。
自分の会社がどちらの目的で保険販売をしているのか、それを見極めるポイントは、その会社経由で入った場合の保険料が通常より安いかどうかです。
会社経由で入ったほうが数割安いなら、会社が“利益目的”ではなく“福利厚生”で行っているものだと思って間違いないでしょう。
人事部長が保険を勧める会社もあるようですが、あまり真に受けないほうがいいでしょう。なぜなら、保険会社からの販売促進で、人事部長に対して保険を勧めるよう根回しをする保険会社もあるからです。人事部長も保険会社から言わされているという状況もありえるのです。
新入社員には保険が不要。それでも入っておきたいなら検討したい商品
保険勧誘の際にいわれるとおり、たしかに新入社員は貯蓄が少ないですが、高額療養費など会社員には手厚い社会保険があるので、焦って保険に入る必要はないでしょう。
それでも保険に入って安心感を得たいという人は、「グループ保険」を検討するといいかもしれません。グループ保険とは、会社と保険会社がタッグを組んで作成したその会社の社員やその家族でないと入ることができない独自の保険商品です。割引率は企業規模により異なりますが、最大で約50%引きで入れます。
ただし、グループ保険のように見せているものの、一般に入る保険とほとんど保険料が変わらないケースもあるので注意しましょう。
また、グループ保険はある程度大きな企業でないと取り扱いがないので、担当部署に聞いてみるとよいでしょう。
グループ保険は毎年更新ですが、毎年割戻金があるなど安価に入れます。こうした保険を選んで保険料を抑えることが、貯蓄につながります。
文・小宮崇之(保険代理店経営のファイナンシャル・プランナー)
編集・dメニューマネー編集部
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