ロシア・ウクライナ情勢の悪化で、核シェルターに注目が集まっている。多くの人々が核戦争の可能性をにわかに意識し始めたからだ。しかし、そもそも核シェルターは民間人でも買えるのだろうか。買えるとすれば価格帯は?調べてみた。
民間人でも核シェルターは購入できる
結論から言えば、民間人でも核シェルターは購入可能だ。しかしまだまだニッチな市場であると言え、大手ハウスメーカーが軒並み扱っていたり、比較サイトでシェルターの価格を一括で比べることができたり、といった状況ではない。
そうした状況ではあるが、「地上用か地下用か」「定員は何人か」「価格はいくらか」の3つの情報が確認できた核シェルターの製品について、以下に情報を示した。
販売会社 | 概要 | 定員 | 価格 |
---|---|---|---|
A社 | 地上用シェルター | 大人4〜5人 | 約750万円 |
B社 | 地上用シェルター | 大人10人 | 約800万円 |
B社 | 地下用シェルター | 大人6人 | 約550万円 |
C社 | 地下用シェルター | 大人4人 | 約1500万円 |
地下用シェルターは600万円あれば……
核シェルターを販売している企業がそもそも少ないことと、性能が製品によってまちまちであることから、相場を一言で示すことは難しいが、地下用の核シェルターであれば600万ほどあれば手が届く状況であると言えそうだ。
ただし、日本人の平均年収は433万円(国税庁調査/2020年)であることを考えると、気軽に核シェルターを購入できる人はそう多くはないのが現実だ。しかし、本当に核戦争が起きて600万円で命が助かるなら、決して高い買い物とは言えないのかもしれない。
広さや壁の厚さ、トイレの有無が価格を左右
ちなみに核シェルターの価格に反映する要素としては、核シェルターの広さと高さはもちろんだが、放射能を防ぐための壁の素材や厚さ、ドアの特殊構造、換気フィルターの性能、備え付けの家具、トイレの有無などもあるようだ。
仮に核戦争が起き、核シェルターに避難して一時的には助かったとしても、少なくとも2週間以上は放射能汚染から身を守るため、シェルター内で生活する必要があるとされている。そのため実際にはトイレを含め、一定程度は衛生面・快適性を考慮する必要がある。
費用を安く済まそうと必要最低限の設備しかない核シェルターを購入すると、それはそれで苦労することになりそうだ。
購入したいなら早めの注文を
ロシア・ウクライナ情勢の悪化に伴い、核シェルターを販売する企業への問い合わせは増えているようだ。
核シェルターは元々、注文から設置まである程度時間がかかる。今後問い合わせがさらに増えれば、普段よりさらに長く設置まで時間を要することになる。早めに核シェルターを設置したい人は、いますぐ真剣に注文を検討したほうがいいかも。
文・岡本一道(経済ジャーナリスト)
編集・dメニューマネー編集部
(2022年4月11日公開記事)
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