コロナウイルスの感染拡大やロシア軍のウクライナ侵攻により、原材料や輸送費が値上がりしているのを受け、さまざまな物の価格が上がっている。こうした中、今後1年の値上げ動向について調査したところ、4月以降1年以内で値上げした、もしくはする予定の企業が43.2％に上った。調査は帝国データバンクが実施した。

値上げしたいができない企業は約6社に1社

2022年4月以降に値上げする（「4月に値上げした」含む）企業の内訳では、「飲食料品・飼料製造」が73.1％と高く、「化学品製造」も52.8%あった。いずれも原材料費の高騰が大きな影響を受ける業界であり、値上げもやむなしといったところだろう。

しかし「値上げ」は顧客離れの理由になり得るだけに、どの企業もためらっているはず。「値上げしたいが、できない」とこたえた企業は16.4％で、約6社に1社にのぼることも分かった。

企業からは、「安定した販売先があれば良いが、受注産業で競合もいるため、値上げすると競合に負けてしまう」といった声が寄せられた。

帝国データバンクは、原材料高に加え昨今の人手不足や円安などによるコスト増は企業の収益力に大きな影響を及ぼす可能性があり、値上げの動きは続くと予想している。

文/編集・dメニューマネー編集部

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