就職ブランドランキングの結果が業界別でまとまり、金融業界１位は日本生命保険、不動産は三菱地所 <8802> 、マスコミは博報堂／博報堂ＤＹメディアパートナーズ <2433> となった。また、全体ランキングでは伊藤忠商事 <8001> が1位となった。

全体ランキングトップ10は次の通り。

各業界大きな落ち込みが見られる？

調査を実施したのは文化放送キャリアパートナーズ。大学院生向けの就職情報サイト「ブンナビ」会員 の2023年春入社希望の現大学4年生、現大学院2年生25,560人 （うち男子1万2,050人、女子1万3,510人／文系2万728・理系4,832)を対象に2021年10月から2022年3月の期間に行われた。

金融業界1位となった日本生命保険は、企業から預かる年金保険の予定利率を2023年4月に年1.25%から0.50%へと引き下げる予定だ。金融業界はクレジットカードや損害保険の分野が伸びた。にもかかわらず、規模が大きい銀行や生命保険などの業績が振るわなかったため、業界全体の業績は大きく落ち込んでいる。

マスコミ業界1位の博報堂／博報堂ＤＹメディアパートナーズ <2433> は、コロナ禍の影響を大きく受けた2021年からの反動もあり、雑誌の分野を除くすべての種目で前年同期実績を上回っている。インターネットメディアが高い成長となったほか、テレビ、マーケティング／プロモーション、クリエイティブの回復も目立った。

商社業界1位の伊藤忠商事 <8001> は、4月5日アメリカの大手スポーツ用品ブランド「アンダーアーマー」の日本総代理店である、ドームの発行済み株式の過半数を取得することに合意し契約を締結している。

ソニーは業界で1位、全体では……

IT業界1位のNTTデータ <9613> は、受注高が国内における案件獲得に加えて海外事業の規模拡大、為替影響により増加。売上高もすべてのセグメントにおける規模拡大および為替影響により増収としている。また、営業利益については増収および海外における事業構造改革の効果などにより増益となった。

自動車・機械・電気機器業界ではソニーが1位になったが、全体ランキングでは同社は56位となっている。ソニーグループ <6758> は主力のゲーム事業にて、2022年3月期連結業績予想（国際会計基準）の売上高を2021年10月公表比1,700億円減の2兆7,300億円に下方修正した。

食品業界1位の明治グループ（明治・Meiji Seikaファルマ）は、KMバイオロジクス と、Meiji Seikaファルマが保有していた動物薬事業をさらに強化・成長させることを目的として、両社の動物薬事業（KMバイオロジクスの生産部門を除く）を分割承継し設立している。

JR東日本、三菱地所は新規事業に参入

旅客業界(航空・鉄道)で1位になった東日本旅客鉄道（JR東日本） <9020> は、鉄道分野で日本初めて電気自動車の再生バッテリーを導入している。

流通業界1位のそごう・西武は、全体ランキングにおいて45位という結果に。同社は、業績不振が続き親会社のセブン＆アイ・ホールディングス <3382> が株式売却を検討している。

建設・住宅業界1位の住友林業 <1911> は、脱炭素加速に森林ファンド設置した。

化学業界の1位となった 富士フイルムホールディングス <4901> は、4月1日から写真フィルムを20〜60%値上げ。同社は、原材料高騰、輸送コストの上昇に加え、需要減少に対する生産効率向上や経費節減を行ってきたが、企業努力のみで吸収できなくなったと理由を述べている。

不動産業界の1位となった三菱地所 <8802> は、3月に100億円規模のスタートアップ投資ファンド「BRICKS FUND TOKYO」を開始すると発表した。

文/編集・dメニューマネー編集部

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