糖尿病は放置すると足の切断や失明などのリスクがある病気だが、糖尿病患者や病気を強く疑われる人は、日本の成人の5〜6人に1人とも推計されている。治療費はいくらかかるのだろうか?
糖尿病の種類によって治療法が異なる
糖尿病とは血糖値が高い状態が続く病気で、症状の例として、喉が渇く、尿の回数が増える、疲れやすい、などが挙げられる。
「1型糖尿病」と「2型糖尿病」に大きく分けられ、それぞれ治療法が異なる。
1型糖尿病では、すい臓から分泌されるインスリンというホルモンが分泌されなくなることで高血糖になるので、インスリン注射で治療する。
2型糖尿病では、インスリンが分泌するタイミングが悪くなったり、効果が出にくくなったりする。日本では9割以上が2型とされる。加齢や遺伝に加え、食べ過ぎや運動不足、ストレスといった生活習慣の乱れが原因となり得るため、食事療法や運動療法で治療する。症状によっては、経口薬やインスリン注射で治療することもある。
糖尿病の治療費はいくら?
糖尿病が疑われる場合、初診時に血液検査や尿検査などを行う。診察費や検査費などを含めると3割負担で5,000〜7,000円ほどかかるという(関東圏のクリニックによる)。
その後の通院1回あたりにかかる費用は、例えば食事療法や運動療法のみで治療する場合、受診料として2,000円ほどかかる(国立国際医療研究センター 糖尿病情報センター)。
診察に加えて1〜3種類の経口薬を処方される場合、かかる費用は4,000〜5,000円ほど。
診察や経口薬の他に、インスリン自己注射(1日4回)や血糖自己測定(月60回以上)などで治療する場合、1万2,000円ほどかかる。
また腎臓の機能が低下する「糖尿腎臓症」を合併することがあり、その場合は受診料やインスリン自己注射、腎臓の経口薬、血糖自己測定などを合わせて1万4,000円ほどが目安となる。
上の治療費をもとに月に1回ペースで1年間通院したと仮定すると、年間3〜15万円ほどかかる計算だ。
糖尿病は完治する病気ではないとされるが、食事療法や運動療法に取り組むことで薬を少なく、もしくは無しにできる場合があるという。そのため、治療費が徐々に減る可能性はあるだろう。
文・廣瀬優香(フリーライター)
編集・dメニューマネー編集部
(2022年4月20日公開記事)
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