家事代行を週に一度、月に一度といったペースで利用している人は多いと思うが、もしすべての家事を代行会社に任せたら、1ヵ月でいくらぐらいの費用がかかるか、考えたことがあるだろうか?
1世帯の月の家事時間は「平均9,520分」
60歳未満の世帯の場合、1日の家事の平均時間は、夫は平日が37分、休日が66分、妻は平日が263分、休日が284分という調査結果がある(2018年 社会保障・人口問題基本調査)。夫婦合わせると、平日は300分、休日は350分だ。
1年間の平均で平日は月に21.7日あり、休日は(国民の休日は除くとする)は月に8.6日ある。よって、平均的な世帯の1ヵ月の家事の時間は以下のように計算できる。
・300分 × 21.7日 + 350分 × 8.6日 = 9,520分
すべてを家事代行サービスに依頼すると……
ここで家事代行サービスの料金相場を調べてみよう。大手事業者のA社の場合、ほとんどの家事を任せることができる定期プランの1時間の価格は3,300円で、B社とC社は同様のプランでそれぞれ1時間3,500円、4,000円だった。
3社に1ヵ月分の家事をすべて任せた場合、いくらにかかるだろうか。9,520分は158時間40分なので、1ヵ月の依頼時間をざっくり159時間として金額を算出すると、以下のようになる。
事業者 | 1時間の価格 | 1カ月の金額 |
---|---|---|
A社 | 3,300円 | 52万4,700円 |
B社 | 3,500円 | 55万6,500円 |
C社 | 4,000円 | 63万6,000円 |
1カ月の家事をすべて任せる大口注文であれば、サービス事業者側がもっと時間単価を下げてくれるかもしれないが、各社の1時間の費用から単純計算すれば月52万〜63万円程度がかかることになる。実際は、この金額のほかに交通費もかかる。
「主婦・主夫の労働価値」は日本人の平均年収以上
ちなみに上記で算出した金額は、「主婦・主夫の労働価値」と言えなくもない。1ヵ月の労働価値が52万〜63万円だとすれば、年間にすると624万〜756万円だ。
日本人の平均年収は433万円(令和2年分 民間給与実態統計調査)なので、主婦・主夫の労働価値はそれを上回ることになる。
利用がまだなら、一度お試しで使ってみては?
実際はすべての家事を代行業者に任せる人は少ないと思うが、近年は家事代行サービスを便利に利用している人が増えているようだ。相場も下がっているので、一度お試しで利用してみては?
文・岡本一道(経済ジャーナリスト)
編集・dメニューマネー編集部
(2022年4月21日公開記事)
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