銀行でお金を借りる場合は返済能力を確認されるので、年収が低いと審査に通りません。しかし、年収が一定額以下の人や中小企業の従業員限定の融資制度もあります。都道府県が運営する制度です。子どもの教育費や親の介護費用などで困ったときに使えます。
都道府県の融資制度──年利1%台で数百万円借りられる場合も
群馬県の「勤労者教育資金」なら年利1.7%で最大200万円、福井県の「育児・介護休業生活資金」なら年利1.1%で最大100万円を借りられます。融資制度の有無や借入条件は都道府県ごとに異なるので、自分が使える制度がないか確認してみましょう。
埼玉県の「子育て・介護両立応援資金」のように、年収が一定額以下の人が対象の制度もあります。埼玉県では前年の給与収入が800万円以下など、一定の条件を満たす人が対象です。融資額は最大200万円、利率は年1.7%で、保証人は原則として必要ありません。
利息の総額は返済期間などで変わりますが、仮に100万円を借りた場合、年利1.7%なら単純計算で利息は年1.7万円、1ヵ月あたり約1,400円です。消費者金融でお金を借りて、利息が年間15%や18%かかる場合と比べると、10分の1ほどなので負担が軽く済みます。
中小企業の従業員なら正規・非正規を問わず借りられる場合がある
東京都の「すくすく・ささえ」(年利1.5%)のように、中小企業の従業員に限定した制度もあります。正規でも非正規でも利用でき、勤務先が次の要件に該当する人が対象です。
業種 | 資本金・出資金または従業員数 |
---|---|
小売業 | 資本金・出資金5千万円以下または従業員数50人以下 |
サービス業 | 資本金・出資金5千万円以下または従業員数100人以下 |
卸売業 | 資本金・出資金1億円以下または従業員数100人以下 |
その他の業種 | 資本金・出資金3億円以下または従業員数500人以下 |
子育て費用や介護費用として30万円を借りた場合、36回分割なら月々の返済額は約8,500円、100万円を借りて60回分割なら月々の返済額は約1.7万円です。
返済期間や毎月の返済額を知れば、無理なく返済ができるかどうか、具体的にイメージをつかむことができます。気になる融資制度がある場合は、まずは自治体の窓口などで相談してみましょう。
※当記事は2022年4月18日時点の情報をもとに作成しています。最新の情報は自治体サイトなどで確認してください。
文・大垣秀介(マネーライター)
編集・dメニューマネー編集部
【関連記事】
・ガソリン以外も!ウクライナ情勢「値上げ」されるモノ3選
・初心者向け!ネット証券オススメランキング(外部サイト)
・これが「老後破産」の前兆!知っておくべき「NG行為」
・SBI証券と楽天証券どちらで開設する?徹底比較(外部サイト)
・貯金1000万円ためる人が「絶対にやらない」4つのこと