ガソリン価格の最新ランキングでは、最も高い国と安い国の差は115倍にもなる。なぜこのような差が生まれるのか。ランキングを紹介しつつ、その理由に迫ろう。
1リットル3円の国もあれば363円の国も
2022年4月11日時点のデータでは、ガソリン1リットル当たりの価格が最も安いのはベネズエラで0.025ドル(約3.1円)、最も高いのは香港で2.876ドル(約363.6円)となっている(出典:GlobalPetrolPrices.com)。
南米のベネズエラのガソリン価格が安い理由の一つは、同国が産油国だからだ。一方で香港の価格が高いのは、ガソリン税の高さや、石油元売り会社が利益率を高くしようとしていることなどが挙げられる。
自国が産油国であるかどうかや、ガソリンそのものの国際的な取引価格は、もちろん各国のガソリン価格に影響を及ぼすが、税額や石油元売り会社の経営方針もガソリンの価格が決まる要因の一つというわけだ。
米国は価格が安めで1リットル約150円
日本やアメリカを含む他の国の1リットル当たりのガソリン価格は、以下のようになっている。
国 | ドル価格 | 日本円価格 |
---|---|---|
アメリカ | 1.191ドル | 150.6円 |
日本 | 1.355ドル | 171.3円 |
中国 | 1.473ドル | 186.2円 |
韓国 | 1.672ドル | 211.4円 |
ドイツ | 2.143ドル | 271.0円 |
オランダ | 2.281ドル | 288.4円 |
アメリカのガソリン価格は、先進国の中では安めだ。その理由はやはり、ガソリン税の安さにある。世界のガソリン税を比較した2020年4〜6月におけるデータによれば、アメリカの税負担率は24.4%で、日本の52.9%に比べて格段に低い(出典:財務省)。
ちなみに韓国の税負担率は57.6%、ドイツは69.1%、オランダは69.5%となっている。
価格差があるのは、世界の常識
ガソリン代が安いからといって、一概にその国の国民のガソリン代の負担が小さいとは言い切れない。仮に平均所得が半分であれば、ガソリンの価格が半分でも、家計における負担は基本的には変わらないからだ。
いずれにしても、ガソリン1リットルの価格が国によってかなり異なるということは、世界の常識だ。今後グローバルな視点を持ち、自分の視野を広げるためにも、こうした知識を持っておいて損はない。
文・岡本一道(経済ジャーナリスト)
編集・dメニューマネー編集部
(2022年4月22日公開記事)
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