老後に生活苦に陥る、いわゆる「老後貧乏」にならないためには、現役時代に何をすべきなのでしょうか。自分の老後だけでなく、両親の老後が不安な人も、早めに選択肢を知り、両親と話し合いましょう。
1 ライフイベントごとに貯蓄額を見直す
「余裕ができてから貯めよう」と考えず、ライフイベントを見通し、前もって貯蓄額を増やしましょう。
たとえば、子どもの進学や就職が家計にどう影響するか予測し、シミュレーションしておくのです。「春から支出はこう変わるから、毎月〇万貯められるはず」と見通しを立てておくと、スムーズに貯蓄額を増やせます。
2 住宅ローンの返済・借り換えを考えて完済のめどを立てる
住宅ローンの返済は、老後の生活を圧迫します。計画的にくり上げ返済し、年金生活に入る前に完済のめどを立てましょう。金利が高すぎるなら、借り換えを検討するのも1つです。借り換えとは、別の金融機関で住宅ローンを組みなおすことです。
今は低金利時代なので、金利が下がるかもしれません。金利だけで数百万単位で負担が減ることもあるので、検討してみてはいかがでしょうか。
3 貯蓄は預金だけでなくNISA・iDeCoを活用
超低金利の今、預金だけではなく、NISA(ニーサ)やiDeCo(イデコ)などのお得な制度を使って貯めながら増やしましょう。
NISAとは、投資で得た利益にかかる約20%の税金がかからなくなる制度です。つみたてNISAなら、「毎年40万×20年=合計800万」を非課税で運用できます。投資ビギナーはぜひつみたてNISAを活用しましょう。
iDeCoとは、自分で投資先を決めて運用しながら年金を積み立てる制度です。掛金の全額が所得から控除され、毎年の所得税・住民税を節税できます。たとえば毎月2万積み立て、所得税率20%住民税率10%なら、年7万2,000円、30年で216万も節税できます。
現役時代は仕事や子育てで忙しく、なかなか老後の計画まで気が回らないものです。しかし、後回しにした結果、老後貧乏に陥ると、後悔することになりかねません。お得な制度を活用しながら、老後に向けて計画的に貯蓄しましょう。
文・木崎 涼(ファイナンシャル・プランナー)
編集・dメニューマネー編集部
【関連記事】
・ガソリン以外も!ウクライナ情勢「値上げ」されるモノ3選
・初心者向け!ネット証券オススメランキング(外部サイト)
・これが「老後破産」の前兆!知っておくべき「NG行為」
・SBI証券と楽天証券どちらで開設する?徹底比較(外部サイト)
・貯金1000万円ためる人が「絶対にやらない」4つのこと