小学生のなりたい職業の1位がYouTuber(ユーチューバー)になるとは、少し前まで誰も想像していなかっただろう。だがもはやYouTuberより新しく「なりたい職業」に入るかもしれない職業がある。それは「ティックトッカー」だ。というのも、最近ティックトッカーで億単位を稼ぐ人が登場しはじめ、注目を集めているからだ。
ティックトッカーの推定年収、世界1位は20億円超
ティックトッカーとは、中国発の動画投稿アプリ「TikTok」を使って主に活動している人を指す言葉だ。2021年、最も稼いだティックトッカーは、アメリカ人ダンサーのチャーリー・ダミリオさんで、推定年収は1,750万ドル(約22億円)とされている。
2位はディクシー・ダミリオさん。1位のチャーリー・ダミリオさんの妹で、ティックトッカーでありながら歌手デビューも果たし、推定年収は1,000万ドル(約13億円)とされている。以下がトップ 5のランキングだ(フォーブス調査、表中敬称略)。
順位 | 氏名 | 推定年収 | フォロワー数 |
---|---|---|---|
1位 | チャーリー・ダミリオ | 1,750万ドル | 約1億3,300万人 |
2位 | ディクシー・ダミリオ | 1,000万ドル | 約5,700万人 |
3位 | アディソン・レイ | 850万ドル | 約8,600万人 |
4位 | ベラ・ポーチ | 500万ドル | 約8,700万人 |
4位 | ジョシュ・リチャーズ | 500万ドル | 約2,600万人 |
ちなみに日本人のティックトッカーでは、「じゅんや(@junya1gou)」さんが約4,200万フォロワー、「バヤシさん(@bayashi.tiktok)」さんが約2,600万フォロワーを獲得しており、日本トップ級だ。
「フォロワー数が多い=年収も多い」とは限らないが、フォワー数が10万人以下でもTikTokにおける「投げ銭」だけで推定年収が数千万円から2億円程度とみられる人もおり、日本人ティックトッカーでも億を稼ぐ人は一定程度存在すると考えられる。
TikTok外の収入が「巨額収入」のカギ
上で触れたランキングの5人のティックトッカーはいずれも推定年収が1億円を超えているが、すべての収入をTikTok から得ているわけではない。
TikTokには“投げ銭機能”があり、そこから収入を得ることもできるが、企業とスポンサー契約をしたり、自身のYouTubeチャンネルに誘導したりして、結果として巨額の収入を得るに至っている。TikTokを通じて有名人になり、さまざまな仕事を得るケースもある。
企業とのスポンサー契約
億を稼ぐティックトッカーの多くが、企業とスポンサー契約を結び、その企業の商品やサービスをTikTok上で紹介している。スポンサー契約を結ばず、案件単位で紹介料を受け取るケースもある。
自身のYouTubeチャンネルに誘導
TikTokのフォロワーを自身のYouTubeチャンネルに誘導すれば、YouTube動画の再生回数に応じて、広告料が入る。
ちなみに視聴者からの投げ銭については、すべてがティックトッカーの懐に入るわけではない。手数料が引かれた残りが、ティックトッカーに振り込まれることになっている。手数料は公表されていないが50〜70%程度とされている。
テレビCMや映画の出演料で稼ぐ
TikTokを通じて有名になれば、テレビCMや映画の出演話も舞い込んでくる。ランキング3位のアメリカ人女性アディソン・レイさんは、Netflixで女優デビューを果たしている。
億単位を稼ぐティックトッカーは一握りだが、歌手やスポーツ選手のようにスターになれるかもしれないという魅力から、今後多くのティックトッカーを目指す子どもたちは増えるのではないだろうか。
いずれ「小学生のなりたい職業ランキング」でティックトッカーが上位に食い込むことになるのか、注目だ。
文・岡本一道(経済ジャーナリスト)
編集・dメニューマネー編集部
(2022年4月26日公開記事)
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