ゴールデンウィークには多くの人が観光に出かけることが予想されますが、観光地に欠かせないのがツアーコンダクターです。
コロナ禍で収入の大幅減やリストラが話題になったツアーコンダクターですが、現在はニーズが回復しつつあります。彼らはどれくらい稼いでいるのでしょうか。
コロナ禍が決定打に!全く稼げない人が続出
ツアーコンダクターの雇用形態はあまり知られていませんが、実は旅行会社の正社員として働く人はわずかで、ほとんどが専門の派遣会社から派遣されて働いています。
賃金は日当制が多く、1日あたりの金額は以下のとおり。これに1,000円〜3,000円ほどの手当が加わります。平均年収は、300万円〜350万円ほどです。
国内添乗 | 7000円~12000円 |
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海外添乗 | 8000円~25000円 |
時差や長距離移動の負担が大きく、スキルも求められる職業ですが賃金は少なめで、決して労働環境が良いとはいえません。
これにコロナ禍が追い討ちをかけ、さらに厳しい状況に立たされました。海外旅行は軒並みキャンセルされ、雇用形態の特性上、まったく稼げない人が続出したのです。
日本添乗サービス協会(一般社団法人)の2021年8月の調査によると、2019 年度の売上から 80~90%減少したと回答した会員が29%、次いで90%以上減少が26%ということが分かりました。70~80%減少(24%)も含めると、約 8 割の会員の売上が大きく減少したことになります。
また、売り上げの減少により、ワクチン接種会場や国家試験の試験官といった畑違いの仕事で、急場をしのぐことを余儀なくされた人もいます。
コロナの影響を受けた職業の中でも、ツアーコンダクターは最もダメージが大きかったものの一つといえるでしょう。
コロナ後は年収アップ?さらに需要減?
もともと厳しかった待遇に加えて、コロナ禍で大打撃を受けたツアーコンダクターですが、感染が落ち着きつつある現在は状況が変化しています。
コロナによる離職から業界全体で人手が足りなくなり、各企業が人員確保を進めているのです。
業界を離れた人の再雇用も予想され、これまでよりも待遇が向上する可能性もあります。とないえ現状経営に余裕のない観光業界で、各社がどれだけ人件費を割けるかは未知数です。
一方で、最近はARガイドを始めとするデジタル活用の動きも活発化しており、そもそもツアーコンダクターを必要としないサービスが普及する可能性もあります。
今後数年の業界の動向次第で、職業としてのツアーコンダクターの将来が決まるかもしれません。
文/編集・dメニューマネー編集部
(2022年4月27日公開記事)
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