国内旅行の宿泊先として根強い人気を誇る高級ホテル。中でも帝国ホテル <9708> 、ホテルオークラ、ホテルニューオータニは御三家として有名ですが、社員の年収はいくらなのでしょうか。また、ゴールデンウィークが目前に迫ってきましたが、各ホテルはどのようなキャンペーンを打ち出しているのでしょうか。

年収は「高級」とはいえない──500万円を超えているのは1社のみ？

3社の最新の年収は以下のとおり。ホテルオークラが他の2社を少し上回り、唯一500万円を超えています。

なお、ホテルオークラは各ホテルの経営を子会社化しており、これは親会社の数字であることに注意が必要です。現場社員も含めた実際の年収でいえば、おそらく3社とも500万円弱でしょう。

支配人やマネージャークラスになれば1,000万円近く稼ぐ人もいると思われますが、最高のサービスを提供する高級ホテルの平均年収としてはやや寂しい感じがします。

ちなみに過去5年間の推移を見ると、直近1期で3社とも100万円近くも減っていることがわかります。

業界全体においてコロナの影響が深刻で、そのしわ寄せがはっきり表れた形です。元の水準に戻るには、かなり時間がかかると思われます。

厳しい現状を打破？ポストコロナ対策が活発に

コロナの影響を受けた高級ホテル業界ですが、明るい話もあります。感染が落ち着いた今、回復に向けた動きが活発化しているのです。

帝国ホテルは建て替えを含めた開発計画、オークラホテルは新ホテル開業、ニューオータニは新規事業と、それぞれ独自にポストコロナ対策を進めています。

また、ゴールデンウィークに向けて各ホテルはキャンペーンを実施しており、オークラホテルは「こども音楽フェスティバルサントリーホール公演」のチケットが付いた宿泊プランや、ホテルクレジット1泊1室につき1万円分プレゼントキャンペーンなどを開催。

ニューオータニは、館内利用券・プール入場券・イベント参加付のGW連泊プランなどを提供。

帝国ホテルは宿泊プランとは直接関係がありませんが、4月22日（金）〜5月31日（火）に帝国ホテルプラザ東京にて映画『オードリー・ヘプバーン』写真展を開催しています。

コロナの打撃を大きく受けたホテル業界ですが、コロナ以前の賑わいを取り戻すことはできるのでしょうか。これからも厳しい状況が続くと思われますが、各ホテルはその状況を何とかとか打破しようとしているので、今後の動向に注目したいところです。

文/編集・dメニューマネー編集部
画像・murattellioglu / stock.adobe.com（画像はイメージです）

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