4月・5月・6月にたくさん残業すると、9月・10月から手取りが減ることがあります。手取りに影響する「社会保険料」について知り、手取りの変化を見越して働き方を考えましょう。
社会保険料は4月・5月・6月の給与で決まる
給与から天引きされる社会保険料は、4月・5月・6月の給与をもとに金額が決まります。変更が反映されるのは9月・10月からです。タイムラグがあるため、手取りが減った原因が分からず驚く方も少なくありません。
天引きされる社会保険料は「標準報酬月額」の等級が上がるほど高くなり、標準報酬月額は4月・5月・6月の給与の平均額をもとに毎年改定されます。基本給だけでなく残業手当や住宅手当、通勤手当なども計算に含まれますが、賞与は含まれません。
手当や年金が増えるというメリットも
手取りが減るとはいえ、標準報酬月額の等級が上がるのは、悪いことばかりではありません。
病気などで会社を休んだ時に受け取れる「傷病手当金」や、産前産後休業中に支給される「出産手当金」、老後に受け取れる厚生年金の年金額は、標準報酬月額をもとに決定されます。
天引き額が増える分、受け取れる手当や年金も増えるのです。
自分の「標準報酬月額」を確認しよう
自分の標準報酬月額は、保険料額表を見れば分かります。日本年金機構の保険料額表を見ると、給与が「25万円から27万円」の人の標準報酬月額は「26万円」といった形で、32等級が設定されています。 健康保険については、加入している健康保険のホームページや郵送物を確認してください。
多少給与が増えても、等級が変わらなければ社会保険料は上がりません。保険料額表で、自分の標準報酬月額を確認しておくとよいでしょう。
文・木崎 涼(ファイナンシャル・プランナー)
編集・dメニューマネー編集部
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