回転寿司が100円で食べられなくなる?ウクライナ侵攻でイクラやサーモンが高騰

2022/05/11 19:00

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回転寿司が「1皿100円」で食べられなくなるかもしれない──。 ロシアのウクライナ侵攻でロシア産水産品の輸入が禁止されたことや物流網が制限されていることなどから、水産品価格が高騰していることが原因だ。帝国データバンクが回転すし業界の分析とともに指摘している。 市場は10年で1.6倍に拡大 同社の調査では、回転寿司業界は

回転寿司が「1皿100円」で食べられなくなるかもしれない──。

ロシアのウクライナ侵攻でロシア産水産品の輸入が禁止されたことや物流網が制限されていることなどから、水産品価格が高騰していることが原因だ。帝国データバンクが回転すし業界の分析とともに指摘している。

市場は10年で1.6倍に拡大

同社の調査では、回転寿司業界は順調に成長を続けている。

国内回転寿司市場(事業者売上高ベース)を見ると、2011年度の4636億円(2011年度)から、2021年度は7400億円と10年で1.6倍の規模に拡大している。

コロナ禍の影響はどうだったのだろうか。

2020年の回転寿司チェーン店は、4〜5月を中心にコロナ禍による休業や時短営業などが響き、前年比で売上が最大7割減少。過去10年で初めての前年(2019年)比で減少となった。

昨年2021年もこうした影響が残ったものの、前年度後半から売上を伸ばしたテークアウト需要が売上を下支え。2020年度から約600億円 (8.3%増)増えている。

売り上げと同様、店舗数も増えている。大手5社を調べたところ、2022年2月末時点では約2200店。コロナ前の2019年度から150店増加、10年前からは800店増加している。売り上げと同じく、10年で1.6倍規模に拡大しているのだ。

既に人気ネタの値上げしたチェーンも

成長を続けきた回転すし業界。コロナ禍もテークアウトなどで切り抜けてきたが、ここにきて円安やロシア軍のウクライナ侵攻が影を落としている。

ロシアの水産品が経済制裁などの影響で品薄となっていることなどや、このところ急激に円安が進んでいる。海外からの輸入品が高くなれば、もともと商品単価の低い回転寿司チェーンは、原価率が5割と高く、いつまで耐えられるか不透明だ。

今後のコスト上昇は避けられないとなれば、商品価格に転嫁されてもおかしくない。帝国データバンクによれば、イクラやサーモンなど人気の定番ネタでは既に値上げしたチェーンもあるほか、高級ネタを割安に提供するキャンペーンが打ち出しにくくなっているという。

こうした背景から、同社はこれまでのように「1皿100円」で食べられなくなる可能性もあると指摘している。

はたして本当に回転寿司チェーン店は「1皿100円」に値上げを余儀なくされてしまうのか?身近な生活から100円寿司が消える日は近いかもしれない。

文/編集・dメニューマネー編集部
画像・Norman01 / stock.adobe.com(画像はイメージです)

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