複雑でわかりにくいイメージのある「全農やJA」。どちらも農業に関連する組織ですが、2つの内容は少々異なります。
JAの発足は1948年、全農は1972年とされています。2022年に50周年を迎えた「全農」ですが、その事業規模は大きく令和2年度の事業取扱高は約4.3兆円でした。
「全農」と「JA」、2つの違いが分かりますか?
全農はJAの経済事業を行う組織
「全農」とはJAグループの1組織で、全国各地にあるJAを都道府県単位および全国単位でまとめる連合会です。全農は全国47都道府県のうち32に県本部が置かれています。全農が無い県では経済連や農協(県JA)という組織が経済事業を担います。
一方、「JA」とは市町村段階の農業協同組合です。農家や地域の人たちが出資して組合員となり、組織を運営しています。令和4年4月1日時点でJA数は551にもなり、そのうち100JAが北海道に集中しています。
「全農」と「JA」は、販売事業や購買事業を共同で行います。販売事業では、「JA」は農家から販売委託を受けて「全農」へ再委託をするほか、卸売業者や生協などを通じて販売をします。JAや全農が直接消費者に販売するケースは基本的にありません。
購買事業では組合員に必要な資材(飼料、農薬、農業機械、梱包資材など)をまとめて購入しています。このときJAは組合員の予約注文を受け付けて全農へ注文を集約します。全農は資材のメーカーと価格交渉を行い、JAを通じて組合員へ資材が供給されます。
なお、JAの組合員による出資金は、組織の運営に使われるのはもちろんのこと、万が一に備えた保障や農業機械を購入する際の融資にも使われます。
解答:「全農とJA」の違いとは……
「全農」とは多数あるJAを都道府県単位や国単位でまとめる組織で、「JA」とは生産者や地域の人が出資して組織する農業協同組合のことです。
農協を英語表記すると「Japan Agricultural Cooperatives」。その頭文字をとってJAと呼ばれます。
文/編集・dメニューマネー編集部
(2022年5月17日公開記事)
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