誰もが直面する、親の介護問題。要支援や要介護などの「要介護認定」を受けると、必要に応じて介護サービスを受けられます。親の介護に直面している人、もうすぐ介護が控えている人は、介護サービスの種類を知り、心構えをしておきましょう。 要支援・要介護の違いは? 簡単におさらい 介護サービスを受けるには、要介護認定を受ける必要があ
誰もが直面する、親の介護問題。要支援や要介護などの「要介護認定」を受けると、必要に応じて介護サービスを受けられます。親の介護に直面している人、もうすぐ介護が控えている人は、介護サービスの種類を知り、心構えをしておきましょう。
要支援・要介護の違いは? 簡単におさらい
介護サービスを受けるには、要介護認定を受ける必要があります。要支援から要介護まで7つの段階があり、次の表では、下にいくほど介護の必要性が高くなります。
要介護度 | 状態 |
---|---|
要支援1 | 食事や排せつ、入浴はできるが、薬やお金の管理が難しい |
要支援2 | 歩行が不安定で、もうすぐ日常的に介護が必要 |
要介護1 | 薬やお金の管理などで毎日介助が必要な状態、歩行が不安定で一部介助が必要 |
要介護2 | 薬やお金の管理、食事や排せつ、入浴などで毎日介助が必要 |
要介護3 | 杖や車いすがないと歩けず、食事や排せつ、入浴などで毎日全面的な介助が必要 |
要介護4 | 車椅子が必要で、常に介護を受けていないと日常生活を送れないが、会話はできる |
要介護5 | 寝たきりで意思疎通が困難で、自力で食事できない |
要支援・要介護の段階によって使えるサービスは異なる
介護認定を受けて受けられる「介護サービス」にもいくつかの種類があり、要介護度が上がるほど、利用できるサービスの幅や頻度が増えます。ケアマネージャーに相談し、状態に応じたケアプランを作成してもらうと良いでしょう。たとえばこのようなサービスがあります。
サービス | 内容 |
---|---|
訪問介護 | ホームヘルパーが自宅を訪問し、食事や排せつ、入浴の介護、掃除や洗濯などをしてくれる |
訪問リハビリ | 理学療法士や作業療法士が自宅を訪問し、歩行訓練など自立に向けたリハビリテーションを実施する |
訪問看護 | 看護師や保健師が自宅を訪問し、医師の指示のもと、食事指導や口腔ケアなどを実施する |
通所介護(デイサービス) | 日帰りで施設に通い、機能回復訓練やレクレーションをする |
通所リハビリ(デイケア) | 施設やクリニックに日帰りで通い、リハビリテーションを受ける |
短期入所生活介護(ショートステイ) | 施設に短期間入所し、食事や排せつ、入浴の介護や、機能訓練を受ける |
たとえば、訪問介護を受けられる回数は、要介護1では週3回ですが、要介護5になると週5回に増えます。
要介護度は有効期間があり、12ヵ月など定期的に更新されます。最初に認定されたもので変わらないわけではありません。ただ介護の負担が重いと感じたときは、更新を待たずに申請できます。
公的なサービスを活用しながら、無理なく介護と向き合うことが大切です。
文・木崎 涼(ファイナンシャル・プランナー)
編集・dメニューマネー編集部
(2022年5月17日公開記事)
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