ファナック <6954> の株価を予想する上でのプラス材料(株価上昇につながる材料)とマイナス材料(下落につながる材料)をそれぞれ2つずつ挙げてみた(2022年5月13日時点)。
プラス材料 | マイナス材料 | |
---|---|---|
ロボットがIT、EV向に絶好調、受注過去最高 | ① | 今期はインフレの影響で増益率スローダウン |
経営課題の利益率低下に歯止め | ② | 中国関連の代表銘柄、中国ロックダウン懸念 |
2つのプラス材料
①ロボットがIT、EV向に絶好調、受注過去最高
2022年3月期の売上は33%増の7,330億円、営業利益は63%増の1,832億円と好決算だった。主力のロボット部門がIT、EV、重機、建機向けに絶好調。1〜3月の受注も前年同期比9%増の2,253億円と過去最高だ。脱炭素、EV化の設備投資増の恩恵が大きく、関連銘柄として期待できる。
②経営課題の利益率低下に歯止め
ファナックはFA機器や産業用ロボットなどで高性能、高シェアを誇る。ピーク時2011年3月期の営業利益率は43%の超高収益企業だった。
ただ、競争激化などで採算が長期的に低下し株安要因となった。2020年3月期17%で底打ち、21年3月期20%、22年3月期25%と経営課題である採算が改善し始めた。
2つのマイナス材料
①今期はインフレの影響で増益率スローダウン
会社予想の23年3月期決算は、売上が13%増の8,255億円、営業利益が8%増の1,973億円と減速を見込む。営業利益率は24%へ低下する。部材の値上がり、物流費の高騰などインフレの影響でコスト増が要因だ。もっとも、予想は保守的との見方も多い。円安はプラス要因だ。
②中国関連の代表銘柄、中国ロックダウン懸念
ファナックは設備投資関連であり世界景気との連動性が高い。地域別では中国比率が高い。1〜3月の受注残2,253億円のうち中国からが24%増の703億円で比率は31%だった。
中国のロックダウンやゼロ・コロナ政策で中国や世界の景気がスローダウンすると関連銘柄として弱含む可能性がある。
文/編集・dメニューマネー編集部
【関連記事】
・10月に「児童手当特例給付」が廃止へ
・初心者向け!ネット証券オススメランキング(外部)
・「老後破産」の前兆!知るべき「NG行為」
・SBI証券と楽天証券どちらで開設する?(外部)
・1000万円ためる人が「絶対にやらない」4つのこと