セブン&アイ・ホールディングス <3382> の株価を予想する上でのプラス材料(株価上昇につながる材料)とマイナス材料(下落につながる材料)をそれぞれ2つずつ挙げた(2022年5月22日記)。
プラス材料 | マイナス材料 | |
---|---|---|
海外コンビニの拡大で今期過去最高益へ | ① | インフレで買い控え、消費意欲が高まらない |
そごう・西武の分離など構造改革で収益強化 | ② | 国内コンビニの成長鈍化懸念 |
2つのプラス材料
①海外コンビニの拡大で今期過去最高益へ
米コンビニSPEEDWAYを2021年6月に買収。今期の海外コンビニは売上28%増の6兆6,500億円。営業利益34%増の2,140億円予想。国内コンビニの予想の2,303億円に迫り、利益の5割を稼ぐ部門に成長。連結売上は10%増の9兆6,530億円、営業利益は11%増の4,300億円と過去最高を見込む。
②そごう・西武の分離など構造改革で収益強化
百貨店のそごう・西武の売却を検討している。株主で物言う投資家のバリューアクト社は株主提案で、コンビニ事業に集中すること、そごう・西武の売却、イトーヨーカ堂の売却もしくは食品事業に集中した上でのスピンオフすることなど構造変革を求めている。構造改革での収益力強化が期待。
2つのマイナス材料
①インフレで買い控え、消費意欲が高まらない
懸念材料の一つは、世界的なインフレによる食品高、物流コスト上昇などだ。インフレで買い控えムードが続き、消費を冷やす可能性がある。過去にもインフレで小売業界はダメージを受けた歴史がある。米国でもスーパー最大手のウォルマート、ディスカウント店のターゲットは下方修正で小売り株は売り込まれた。
②国内コンビニの成長鈍化懸念
国内コンビニが苦戦している。前期売上は2%増の8,732億円。営業利益は4%減の2,233億円。今期売上は2%減の8,550億円、営業利益3%増の2,303億円を見込む。業界全体で21年既存店は0.6%増だが来客数は2.5%減。4月末店舗数は55,868店と0.1%減。過去のような高成長は望めない。
文/編集・dメニューマネー編集部
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