6月、7月で約3000品目が値上げされる──。
帝国データバンクが、上場している主要食品メーカー105社の「2022年以降の価格改定計画(値上げ、実施済み含む)」を調べたところ、5月19日までに累計8385品目で値上げの計画が判明した。
このうち、5割超の4770品目では5月までに値上げしているほか、6月以降も3615品目が値上げされる見通しだという(6・7月で約3000品目)。
値上げの影響で大きいのは「油」と「小麦粉」の値上げ
帝国データバンクの分析によると、今年に入ってさまざまな食品価格が値上げされているが、影響として特に大きかったのは「食用油」と「小麦粉(製粉)」の価格急騰だという。
分野別で値上げが多かったのは「加工食品」「調味料」など
値上げされる食品を分野別にみると、最も多いのは「加工食品」で3609品目で、値上げ率平均は13%だった。加工食品では、特に6月以降、小麦価格と油脂の調達価格が高くなったことから値上げに踏み切ったケースが多かったという。
次に多いのは「調味料」の1702品目で、値上げ率平均は10%。レッシングやマヨネーズを中心に、菜種油など食用油の価格高騰が価格に反映されたという。
原油高騰でペットボトル原料が高くなり、飲料水も値上げ
そして「酒類・飲料」も1188品目と多かった。6月以降の値上げ品目の中では、約8割も占めたという。値上げの理由は、円安の影響、ビール類などでは麦芽・トウモロコシの価格が高騰したこと。さらに、原油から作られるペットボトル原料の価格が高騰したことも一因だという。
「菓子」(523品目)については、ジャガイモの不作のほか、油脂、砂糖、包装資材などの価格高騰が響いたと見られる。
また「パン」は454品目。輸入小麦の価格高騰による影響を大きく受けたと見られ、年内に複数回の値上げを行ったケースもあるという。
値段は同じでも量が減った「ステルス値上げ」も
帝国データバンクは、内容量を減らして値段を据え置く「ステルス値上げ」や、小幅な値上げを繰り返してコストアップ分を吸収してきたが、耐えきれずに大幅な価格引き上げに至ったケースもあると指摘している。
秋口以降も値上げラッシュ続く?
その上で、今後さらに原材料価格の高騰が続いた場合、売値に反映せざるを得なくなるケースは今以上に増えるとみられるとし、「秋口以降も『値上げラッシュ』は続く可能性」があるとコメントした。
文/編集・dメニューマネー編集部
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