転職でボーナスの金額が重要なワケ!残業代を減らしたい企業の巧妙な手口?

2022/07/30 07:10

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年収が同じでも、月給とボーナスの比率が違えば転職後の収入に差が出ます。社会保険から出る給付金の額まで変わり、病気や育休で会社を休んだ場合の生活費が減ることも。「毎月の給料が多いほうが安心」と思う人もいれば、「こんなにボーナスが出る会社はすごい」と感じる人もいるでしょうが、感覚だけで決めてはいけません。どちらが得かを理解

年収が同じでも、月給とボーナスの比率が違えば転職後の収入に差が出ます。社会保険から出る給付金の額まで変わり、病気や育休で会社を休んだ場合の生活費が減ることも。「毎月の給料が多いほうが安心」と思う人もいれば、「こんなにボーナスが出る会社はすごい」と感じる人もいるでしょうが、感覚だけで決めてはいけません。どちらが得かを理解した上で転職先を選びましょう。

残業代の計算にボーナスは含まれない

残業代の計算の基準になるのは月給で、年収ではありません。年収が同じ600万円でも、「月給50万円・ボーナスなし」の会社と「月給40万円・ボーナス120万円」の会社では、残業代の計算基準がそれぞれ50万円と40万円となります。

残業代を見込んで生活費のやり繰りを考える人は多いでしょう。同じ時間残業をしても、転職先によって残業代が1.25倍になるなら、当然生活に影響します。ボーナスが多いのは魅力的ですが、月給を低くして残業代を減らしたい企業の巧妙な手口かもしれません。

傷病手当金や育児休業給付金、失業手当は月給をもとに計算する

病気で会社を休んだ場合の傷病手当金や育休中に受け取る育児休業給付金は、月給をもとに計算され、ボーナスは含まれません。傷病手当金なら月給の3分の2です。年収が同じでも月給の割合が低い会社で働く人は、病気や育休で休んだ場合の手当が少なくなります。

月給が基準になる点は、会社をやめた後にもらう失業手当の計算でも同じです。手当には上限があるため、月給が倍でも手当が倍になるとは限りませんが、仮に年収が同じなら、月給が高い会社に転職するほうが、やめたときの手当が多くなるので安心かもしれません。

転職サイトを見る際、月給とボーナスの合計で表した年収に目が行きがちです。しかし年収が高くても、残業代や給付金なども含めた実際の手取りが多いとは限りません。月給が少なくてボーナスが多くないかどうか、転職先を決める際によく確認しましょう。

文・大垣秀介(マネーライター)
編集・dメニューマネー編集部

(2022年5月30日公開記事)

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