働いてないのに退職後の住民税が高いのはなぜ?負担を軽くする方法はあるの?

2022/08/26 12:55

https://money.smt.docomo.ne.jp/image/c2zzn3V-RPiiJM3RnsOqbA.jpg
住民税は、会社員であれば給与から天引きされるため、あまり意識していない人も多いだろう。そんな人は、会社を辞めた後で住民税の税額通知書が届くと「収入は大きく減ったのに住民税が高い」と驚くかもしれない。なぜ「高い」と感じるのだろうか。負担を軽くする方法はないのだろうか。 住民税が決まる仕組みや徴収方法は? 住民税は、その年

住民税は、会社員であれば給与から天引きされるため、あまり意識していない人も多いだろう。そんな人は、会社を辞めた後で住民税の税額通知書が届くと「収入は大きく減ったのに住民税が高い」と驚くかもしれない。なぜ「高い」と感じるのだろうか。負担を軽くする方法はないのだろうか。

住民税が決まる仕組みや徴収方法は?

住民税は、その年の1月から12月までの所得によって決まる。納める期間は、翌年6月から翌々年5月の1年間だ。

徴収方法は「特別徴収」と「普通徴収」の2種類。

特別徴収は会社員に適用される方法で、6月から次の年の5月までの12ヵ月間で、毎月の給与から天引きされる。

普通徴収は、自営業や個人事業主、無職の人に適用される。自治体から届いた納付書を使い、コンビニや金融機関で一括もしくは4分割で納める。

住民税を納める方法は退職時期によって異なる!高いと感じる理由は?

会社を辞める時に転職先が決まっている場合は、転職先で特別徴収を続けてもらえる。

転職先が決まっていない場合は、退職のタイミングによって住民税を納める方法が変わる。

1〜5月に退職する場合

1〜5月に会社を辞める場合は、最後の給与または退職金から、5月までの未納分が一括で天引きされる。

そのため、退職する月の給与の手取りはいつもと比べて少なくなる。

6〜12月に退職する場合

6〜12月に会社を辞める場合は普通徴収に切り替わり、自分で納めることになる。例えば10月に辞めた場合、11月から次の年の5月までの分は、普通徴収になる。

ただし、会社に希望を出せば、一括で天引きしてもらうこともできる。

会社を辞める時の納付方法は、上記のとおり「最後の給与から一括天引き」もしくは「普通徴収で一括か4分割で納付」のどちらかになる。これが「住民税が高い」と感じる理由だろう。

支払う額は同じでも、一括で請求されるのと、給与から毎月天引きされるのとでは、心理的な負担が変わるからだ。

退職後の住民税の負担を軽くする方法は?

住民税の負担を軽くする方法に、自治体の「減免制度」への申請がある。これは住民税の全額、50%、25%など、一定の割合を減免してもらえる制度だ。

減免制度の有無や対象となる条件は自治体によって異なるが、「前年と比べて所得が半分以下に減った人」といった条件を設けているところが多い(自己都合での退職や定年退職は基本的に対象外)。

住民税の「分割納付」を受け付けている自治体もある。これは、普通徴収で一括もしくは4分割で納めるのが難しい場合に、納める回数を増やすことで1回あたりの負担を軽くする制度だ。

万が一に備えて、このような制度を自治体のWebサイトで確認しておくとよいだろう。

文・廣瀬優香(フリーライター)
編集・dメニューマネー編集部

(2022年6月24日公開記事)

【関連記事】
「ふるさと納税」するなら読みたい記事
初心者向け!ネット証券オススメランキング(外部)
銀行員が知る「老後破産」する人の危ない行動
SBI証券と楽天証券どちらで開設する?(外部)
金運ダウン?玄関に置いちゃダメなモノ3選

記事制作者