コロナの影響で2021年に木材価格が高騰し、現在も高止まりしています。そのため、これまでと同じ感覚で「このくらいの金額でこんな家が買えるだろう」と考えるのは危険です。希望どおりの家を手に入れるため、計画的な貯蓄を始めましょう。
コロナで起きた「ウッドショック」木材の輸入価格は73%上昇
2021年12月の木材・木製品・林産物の輸入価格は、前年比で73%上昇しました。木材価格の急激な上昇を「ウッドショック」といいます。木造住宅が多い日本にとっては、マイホーム購入に深刻な影響を及ぼす出来事です。
ウッドショックはコロナ禍でリモートワークが増え、アメリカで住宅を建てる人が増えたことで起こりました。木材の供給が需要に追い付かなくなり、世界的な価格高騰を招いています。
同じ広さ・性能の家でも建築コストが上がる
日本には森林が豊富にありますが、国産材は価格が高いため、多くの住宅メーカーは輸入材に頼っています。木材の輸入価格が上がれば、木造住宅の購入・新築コストも上がります。2021年6月には、大手ハウスメーカーが木造住宅の値上げを実施しました。
「他の建材を使えばよいのでは」という意見もありますが、実は他の建材や設備も値上がりしています。さらに、ロシアによるウクライナ侵攻や円安が追い討ちとなり、木材の輸入価格は今後も高止まりが続く見通しです。
目標を定めて早めにマイホーム貯蓄をスタートしよう
そもそも、住宅価格は過去10年で上昇傾向にあります。自分が育った家を基準に「こんなマイホームで暮らしたい」と思っていても、叶わない可能性があるのです。
注文住宅・建売住宅・マンション・中古住宅など、早めに希望する住宅の種類を絞り込み、相場を調べましょう。相場から貯蓄額の目標を決めたら、計画的にマイホーム貯蓄を始めてください。
出典:経済産業省、住宅支援機構「2020年度フラット35利用者調査」
文・木崎 涼(ファイナンシャル・プランナー)
編集・dメニューマネー編集部
(2022年6月25日公開記事)
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