安倍政権は日経平均騰落率でもトップだった!首相在任期間と日経平均株価の関係

2022/09/15 06:55

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演説中に凶弾に倒れた安倍晋三元首相はさまざまな功績を残しましたが、それは在任期間の長さだけでなく、日経平均株価の騰落率も歴代首相の中ではトップです。実は首相の在任期間の長さと日経平均株価の騰落には相関性があります。 歴代首相の在任期間と日経平均騰落率 日経平均株価の算出が始まったのは1950年以降、歴代首相で最も在任期

演説中に凶弾に倒れた安倍晋三元首相はさまざまな功績を残しましたが、それは在任期間の長さだけでなく、日経平均株価騰落率も歴代首相の中ではトップです。実は首相の在任期間の長さと日経平均株価の騰落には相関性があります。

歴代首相の在任期間と日経平均騰落率

日経平均株価の算出が始まったのは1950年以降、歴代首相で最も在任期間が長かったのは安倍元首相です(第二次安倍政権)。

首相在任期間トップ15と日経平均株価騰落率を検証すると、面白い事実が分かります。在任期間が長いほど日経平均は上昇する傾向があるのです。

次の表は、在任期間の長い順に日経平均騰落率や、就任日と退任日の騰落率を並べたものです。騰落率は就任日と退任日の終値で計算しています(土日や祝日など取引が行われなかった場合は前営業日)。

在任期間トップ15の首相と日経平均騰落率
首相在任日数日経平均騰落率(%)就任日終値(円)退任日終値(円)
安倍晋三(2次)2822129.510,230.3623,475.53
佐藤栄作2787207.31,202.693,695.31
小泉純一郎198011.313,973.0315,557.45
中曽根康弘 1806188.67,898.9322,795.02
池田勇人15757.81,115.651,202.69
岸信介124198.2562.911,115.65
橋本龍太郎 932-20.520,377.9216,201.60
田中角栄8867.53,695.313,970.66
鈴木善幸 86415.96,810.417,98.93
海部俊樹 818-28.134,719.8024,950.86
三木武夫 74723.43,970.664,900.19
鳩山一郎 74561.8340.17550.27
福田赳夫 71423.74,900.196,060.37
宮澤喜一 644-17.924,950.8620,493.05
小渕恵三 61626.316,201.6020,462.77
(出典:日経データなどから筆者作成)

なぜ任期が長いと日経平均は上昇するのか

在任期間が長い政権はいずれも目玉となる経済政策がありました。第二次安倍政権ではアベノミクス、2位の佐藤内閣では高度成長、3位の小泉政権では郵政民営化です。経済政策に熱心に取り組み、株式市場の信任を獲得できれば長期政権を実現できると考えられます。

ただし、安定した政権基盤があるからこそ、積極的な経済政策がとれたとも言えます。あるいは戦後の日本国民の最大の関心が経済にあったことの裏返しなのかもしれません。

「黄金の3年間」で日経平均はどう動く?

ところで、先の参院選に勝利した岸田政権のもと、日経平均株価はどう動くのでしょうか。岸田首相が国会を解散しない限り、次の参議院選挙が予定されている3年後までは国政選挙がなく、政権与党にとっては「黄金の3年」が到来します。この間、国会における与野党の勢力図は変わりません。岸田政権は長期政権となる可能性があるのです。

「相場は確率に賭けるゲームである」とも言われます。もし、岸田政権が長期政権となるなら、日経平均株価は上昇する可能性が高いといえるでしょう。

文・高村阿木夫(現役銀行員のマネーライター)
編集・dメニューマネー編集部

(2022年7月15日公開記事)

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