つみたてNISAを始めてみたら、「買いたい商品がなかった」「積立額が高くて負担が大きい」などの理由で金融機関を変えたい人もいるでしょう。つみたてNISAの金融機関は変更できますが、手続きができる期間などにルールがあります。
つみたてNISAの金融機関は1年ごとに変更できる
つみたてNISAの口座を開設した金融機関に不満がある場合などは、1年単位で変更できます。
変更の手続きは、前年の10月1日から変更する年の9月30日までに完了させる必要があります。ただし、つみたてNISAの口座で買付をした場合は、その年分の金融機関の変更はできなくなり、翌年からの変更となります。
たとえば、2022年分の変更は2022年9月30日までに手続きをすませれば可能です。しかし2022年になって買付が行われている場合、変更できるのは来年、2023年からになるわけです。
つみたてNISAでは自動的に買付が行われるため、金融機関変更は前年に手続きしたほうが確実です。
金融機関の変更でメリットがあるケースとは?
金融機関を変えるのは手間がかかるので、あまりしたくないものですが、変更したほうがいいケースがあります。
今の金融機関に希望の商品がないケース
つみたてNISAで買える商品は投資信託・ETF合わせて213本ありますが、どの金融機関も取り扱っているのはその中の一部です。どこに口座を作っても、213本いずれも買えるというわけではありません。
SBI証券や楽天証券などの大手ネット証券では180本以上の商品が買えますが、銀行などでは数本しか取り扱っていない場合もあります。
投資未経験だった人でも、つみたてNISAを始めて続けるうちに、知識や経験がついて商品の良し悪しが分かるようになり、「これが買いたい」という商品が出てくることがあります。選択肢が少ないとあれこれ迷わずに済みますが、買いたい商品がなければ別の金融機関で取引したほうがよいでしょう。
最低投資金額が高いケース
つみたてNISAの最低投資金額は金融機関で異なり、100円から1万円程度までさまざまです。最低投資額が1万円だと、「数千円ずついろいろな商品を買いたい」といったことができません。
その場合、少額から始められる金融機関に変更しましょう。
金融機関を変更するときの注意点
つみたてNISAを使いこなすために金融機関の変更をするのはメリットがありますが、注意すべき点もあります。
変更のための手続きは、完了までに1カ月近くかかります。そのため、時間的な余裕を持って手続きを始めたいところです。
また、変更前に買った商品を新しい金融機関には移せません。つまり、新旧2つの口座の管理が必要になります。
こうした点に注意して、金融機関を変更するのか、もし変えるならどこにするか、早めに比べて考えるようにしましょう。
文/編集・dメニューマネー編集部
(2022年7月16日公開記事)
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