2022年夏と冬に再度懸念されている電力不足。そこで救世主と期待されているのが「デマンドレスポンス」です。電力利用者が楽しみながら自発的に取り組むことができる新しい電力供給の形で、付随する特典も魅力の一つです。DRと略されることもある「デマンドレスポンス」の詳しい意味を知っていますか?
「デマンドレスポンス」は利用者が電力の安定供給に参加する仕組み
「デマンドレスポンス(Demand Response)」とは、発電所が発電電力に余力がなくなった時に利用者側が節電することで、発電容量に余力を持たせて電力の安定供給に貢献するシステムです。
電力の安定供給には、需要に対して発電量の3%分の余力を確保する必要があります。もしこの需給バランスが崩れると、電気は周波数が乱れ停電してします。
2022年7月は、全国的に電力余力が3.1%から3.8%にとどまり、冬に至っては更に厳しくなるという状況です。同年3月の東京電力 <9501> の電力ひっ迫時では、節電量の半分以上は一般家庭の努力による節電効果だったことから、政府は「デマンドレスポンス」による節電効果は即効性があると期待しています。
「デマンドレスポンス」利用時の節電は特典がある
「デマンドレスポンス」を行うには、まず契約している電力会社のアプリやホームページで参加の登録をします。その後、電力のひっ迫が予想される前日に、電力会社が利用者にアプリやメールで節電の時間帯を呼びかける通知を送ります。当日に利用者が節電することで、節電の達成状況に見合ったポイントや特典がもらえます。
「デマンドレスポンス」は、利用者参加型の節電方法ですが、導入している電力会社が少ないのが課題です。経済産業省のアンケートでは、回答企業の85%が未導入という結果でした。今後は政府などが750社ある電力の小売り企業に対して、導入を早急に働きかけていく必要があります。
文/編集・dメニューマネー編集部
(2022年7月20日公開記事)
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