お盆に帰省する、身内で集まるといった予定がある人は、この機会に「親の病気の治療費」や「葬儀のお金」についての話をしてみてはいかがでしょうか。確認しておくとよいポイントは、主に3つあります。
確認したいこと1 親が病気やケガをしたときの「治療費」
一つめは、親が病気やケガをした際の「治療費」をどう、ねん出するかです。親の経済状況や判断力の程度によっては身内の助けが必要となります。
具体的には次の3つ──「親の貯金から出せるか」「身内で工面する必要があるか」「保険に加入しているか」──を確認するとよいでしょう。
親の貯金から治療費を出す場合は「親本人が手続き」するのか、「子や身内が代理でする」のかまで具体的に話し合っておくと、いざというときに困りません。
親に貯金がない場合は、誰が治療費を工面するかも明確にしておきたいところです。医療保険や介護保険に加入しているかどうかも確認しておきましょう。
確認したいこと2 親が病気やケガをしたときの「治療方針」
親が病気やケガをした際の「治療方針」も話し合っておきたいポイントです。
たとえばガンが見つかったとして、手術で根治を目指すか、穏やかな暮らしを重視して対処療法を選ぶかでも、治療費は大きく変わります。
治療方針を決めるときは、まずは親の意向を確認しましょう。親が急に危険な状態になったり、痴呆が進んでしまったりすると、本人の意志をくみ取った治療ができないからです。
また兄弟間や身内で親の意向を共有しておくことも大切です。皆が前もって親の希望を知っておけば、トラブル回避にもつながります。
確認したいこと3 「葬儀費用」はどうするか
親の「葬儀費用」をどのように払うかも、親が元気なうちに相談しておくとよいでしょう。
葬儀費用は100万円~200万円かかるといわれ簡単に出せる金額ではないため、揉めやすいポイントです。払い方には、「喪主が払う」「子どもたちで折半する」「親の貯金から払う」といった方法があります。
親の貯金から払う場合は、2019年の相続法の改正でされた「預貯金の仮払い制度」の利用の検討をするとよいでしょう。これは亡くなった親の預貯金を、遺産分割前でも単独の相続人が引き出せる制度です。
いつ訪れるか分からない親の病気や葬儀のお金について、話すことを避けている人もいるかもしれません。特に葬儀費用については本人に相談はなかなかしづらいかもしれません。しかし事前に親本人の意向を確認しておくことで、いざというときにスムーズに手続きが進むはずです。
文・佐々木美紀(ライター)
編集・dメニューマネー編集部
(2022年7月22日公開記事)
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