物価が上がっている今、電気代も高くなっており、エアコンをフル稼働させる夏、電力使用量が気になる人も少なくないでしょう。そういう人は、一度は聞いたことがあるはずの「夜間プラン」を検討してはいかがでしょうか。「夜間プラン」で、電気を多く使う時間帯を意識的にずらす「ピークシフト」をすると、月々の電気代の節約につながります。
## 「夜間プラン」はどのくらい安くなる?「夜間プラン」とは、夜に電力が安くなるプランのことで、電力量料金の単価が3割ほどお得になります。発電所の能力に余剰が出るため、こうしたプランを用意して、日中の利用集中を防ごうという狙いがあります。 実際に、3つの電力会社の夜間料金を見て、どれくらい安くなるのか確認してみましょう(※2022年7月現在の価格です。どのプランも別途基本料金などがかかります)。
### 東京電力エナジーパートナー(TEPCO)は3割程度安い「夜トクプラン」東京電力ホールディングス <9501> 傘下のTEPCOでは、「夜トクプラン」という夜の電力使用の割合が高くなるほどお得になるプランがあり、種類は「夜トク8」と「夜トク12」の2つです。どちらも夜間のほうが1kwhあたりの電力量料金が3割以上お得になりますが、より時間が限られた「夜トク8」のほうがお得に電気を使えます。
電力量料金(1kwhあたり) | 昼間 | 夜間 |
---|---|---|
夜トク8(午後11時~翌午前7時が夜間) | 32.74円 | 21.16円 | 34.39円 | 22.97円 |
関西電力 <9503> は夏の休日なら夜間4割以上もお得
関西電力 <9503> には「eスマート10」という、季節や時間帯によって1kwhあたりの電力量料金が変動するプランがあります。夏場の休日だと、夜間が4割以上も安くなるお得感のあるプランです。
電力量料金(1kwhあたり) | 昼間 (午前8時から午後10時) | 昼間ピーク (平日のみ午後1時から午後4時) | 夜間 (午後10時から翌午前8時) |
---|---|---|---|
7月から9月の「平日」 | 30.20円 | 38.62円 | 15.36円 |
7月から9月の「休日」 | 30.20円 | ― | 15.36円 |
東北電力には夜9時から翌朝9時までの12時間がお得になる「よりそう+ナイト12」というプランがあります。昼間は電力使用量によって3段階で変動し、夜間は5割以上も安くなります。
電力量料金(1kwhあたり) | 昼間 (最初の70kWhまで) | 昼間 (70kWh~170kWhまで) | 昼間 (170kWh~) | 夜間 (午後9時から翌午前9時) |
---|---|---|---|---|
通年 | 26.43円 | 36.06円 | 41.68円 | 11.92円 |
「夜間プラン」を活かすなら家事をピークシフトしよう
「夜間プラン」を活用して電気代の節約をするなら、電気を多く使う家事を昼間から夜間にする方法が有効です。たとえばこんな工夫をしてみてはいかがでしょうか。
### 家事ごとのピークシフト例
・洗濯……洗濯~乾燥まで夜に行う
・食器洗い……食器機を夜に動かす
・掃除……お掃除ロボットなどの充電をする
・炊事……1日分のお米を夜にまとめて炊く。明け方炊きあがるようタイマー設定、小分けにして冷蔵・冷凍
どの家庭も必ず節約になるわけではないため、ウェブサイトのシミュレーションなどを利用して検討してみると良いでしょう。また家や家電によっては騒音には注意しましょう。
文・佐々木美紀(ライター)
編集・dメニューマネー編集部
(2022年7月27日公開記事)
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