夏場の株式相場は「夏枯れ」と言われ、日経平均が上昇しづらい傾向がありますが、これはなぜなのでしょうか。過去のデータはどうだったのでしょうか。また夏以降、秋から年末までにかけては過去、日経平均はどうだったのでしょうか。また今年はどんな見通しなのでしょうか。
8月は夏枯れ?過去20年はどうだった?
「夏枯れ」がいわれる原因はいくつか考えられ、たとえば休暇を取る投資家がいることや、7-9月期の経済指標の発表、多くの企業の決算発表などを控えて、材料不足になりやすいことなどがあります。
「日経平均プロフィル」で過去20年間の8月の日経平均の結果を見ると、9勝11敗でした。「勝ち」とは7月末よりも8月末のほうが高くなっていること、「負け」はその逆です。若干、負けのほうが多いことが分かります。
また8月中にどれくらい日経平均が高くなったか(低くなったか)を示す「平均騰落率」はマイナス0.6%でした。
つまり過去のデータからすると、8月に日経平均が0.6%下がると考えられるということです。
過去20年のうち、第二次安倍政権だった期間は8年ありましたが、この8年のうちでも上昇したのは3回しかありませんでした。アベノミクスを掲げ、景気浮揚に強いイメージがある安倍政権下でも、8月は厳しかったということです。
ただ秋口は上昇しやすい傾向がある 10−12月は何勝何敗だった?
厳しい8月を過ぎ、今年最後の四半期となる10月から12月まではどうなのでしょうか。
10-12月についても過去20年のデータを見ると、14勝6敗で平均騰落率は8.3%となっており、8月のマイナス0.6%よりもかなり良い結果です。
なぜ秋口のパフォーマンスがよくなるかというと、日経平均は多くの企業の決算時期の前である夏は動きづらく、9月の決算時期を過ぎたあたりでは動きやすくなるからです。このため、日米の株価指数は秋に安値を付けて、年末にかけて上昇する年がよく見られます。
年末にかけて日経平均は上がるのか?
日経平均の当面の見通しについて多くのアナリストが指摘しているのは、中国のゼロコロナ政策による供給不安がどうなるのか、ウクライナ情勢の行方、世界的なインフレ傾向、これらを背景にした各国の中央銀行による利上げの影響などです。
2022年の年初は2万8000円程度だった日経平均は、3月に2万5000円を割りましたが、ここに来て再び2万7000円台と回復してきています。2022年終盤にかけて日経平均が再び高くなるには、こうした問題について明るい兆しが見えることが条件といえるかもしれません。
文/編集・dメニューマネー編集部
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