「ゼロから20年で資産1億円を作る」ためにすべき5つのこと

2021/12/24 18:00

https://money.smt.docomo.ne.jp/image/P4Do72dgRqWqxKzKXUw64w.jpg
多くの個人投資家にとって「資産1億円」はひとつの目標であり、夢でしょう。とはいえ、「手元にはまったく資産がない……」という人も多いのではないでしょうか。 果たして、資産がほとんどないという人が1億円を作れるのでしょうか? 資金ゼロから20年で資産1億円を作る人がすべきことについて考察していきます。 毎月いくらの積み立て

多くの個人投資家にとって「資産1億円」はひとつの目標であり、夢でしょう。とはいえ、「手元にはまったく資産がない……」という人も多いのではないでしょうか。

果たして、資産がほとんどないという人が1億円を作れるのでしょうか? 資金ゼロから20年で資産1億円を作る人がすべきことについて考察していきます。

毎月いくらの積み立てが必要?シミュレーション

前提が「現在は資産がほとんどない」ですので、いきなり投資・運用はできません。まず毎月一定額を貯めていく(積み立てしていく)ことからスタートします。積み立ての計算は、以下の金融庁Webサイトのシミュレーション(年1回の複利計算)を活用します。

金融庁

銀行預金で1億円を作ろうとした場合、毎月どれくらいの金額を貯める必要があるのでしょうか。現在のメガバンクの普通預金金利は0.001%ですから、利回り0.001%で20年間複利運用したとすると、計算上は「月42万円の積み立て」が必要です。多くの人にとっては現実的ではないでしょう。

それでは、株式などのリスク資産に投資したと仮定して、利回り3%、5%、7%、10%の場合はどうなるでしょうか。結果は以下の通りです。

20年間複利運用した場合に必要な毎月の積立額は?

利回り3%なら →月31万円
利回り5%なら →月25万円
利回り7%なら →月20万円
利回り10%なら →月14万円

月14万円、20万円、25万円、31万円という数字に対する印象は、人によって違うと思います。「この毎月積立額なら何とかなりそうだ」という数字はあるでしょうか。

「ゼロから20年で資産1億円を作る」ためにすべき5つのこと

ここからは主題である「ゼロから20年で資産1億円を作る」ためにすべき5つのことを紹介します。

【あわせて読みたい】
【クイズ】スイッチ人気、任天堂の株価が73,200円をつけたのはいつ?
「年収700万円35歳会社員」のマイホーム いくらが適切?
なぜ富裕層はフェラーリなどの「超高級車」を所有するのか

1 毎月の積立額をできるだけ多くする

積み立て結果の変数は「利回り」「積立額」「積立期間」の3つです。今回は積立期間を20年に固定していますので、残された変数は「利回り」と「積立額」ですが、「利回り」は自分でコントロールできるものではありません。自分でコントロールできるのは「積立額」だけですので、当然の話ではありますが、毎月の積立額をできるだけ多くすることが重要です。

2 株式で運用する

「世界で最も効率的なインデックス」と呼ばれるS&P500(米国の代表的な株式指数)の過去30年の利回りは9%強と言われています。20年でゼロから1億円を作るのであれば、リターンの大きい株式を中心に運用する必要があるでしょう。

ただ今後20年は、経済が成熟したこともあり、そんなに高い利回りを出せないかもしれません。インデックス運用では「利回り10%で20年間複利運用する」ことは極めて難しいと思われます。投資金額のすべてを株式のインデックスに投じたとしても、利回りは5%や7%で想定するのが良いでしょう。

3 複利の力を理解する

利息が利息を生む「複利」の効果は強烈です。この複利効果が腹落ちすると、1で挙げた「毎月の積立額をできるだけ多くする」ことの重要性もより理解できるようになります。

例えば、積立期間を20年、利回りを5%で固定して、毎月の積立額を変動させたシミュレーション結果を見てみましょう。

20年間、利回り5%で積み立てる場合の「毎月の積立額」と「運用結果」

「毎月積立額」 →「運用結果」
10万円(元本2,400万円) →約4,100万円
15万円(元本3,600万円) →約6,200万円
20万円(元本4,800万円) →約8,200万円
25万円(元本6,000万円) →約1億300万円

それぞれ元本は1,200万円ずつ増えていますが、運用結果はそれぞれ約2,000万円ずつ増えています。期間が長くなったり、毎月積立額が増えたりすると、この複利効果はもっと大きなものになります。

4 途中で積立をやめない、解約しない

途中で積立をやめたり、解約したりしないことも重要です。どうしても緊急の資金が必要になったときは仕方ありませんが、できる限り運用は継続させましょう。

特に、マーケットが急落したときは要注意です。「これ以上減らすわけにはいかない」と運用を止めたくなる気持ちは分かりますが、そのようなときは絶好の買い場でもあります。積立している資産にもよりますが、むしろ毎月の積立額を一時的に多くして、安い水準でたくさん買い付けると良いでしょう。

5 融資を活用した不動産投資も検討する

自己資金で運用することばかり考えてきましたが、ゼロから20年で1億円を作るとなると、自己資金だけでは難しい部分もあるでしょう。そこで検討したいのが、融資を活用した不動産投資です。

融資を活用すれば(つまりお金を借りれば)、手元に資金がなくても、他人資本で不動産を購入することができます。物件や融資条件にもよりますが、20年間コツコツと返済していけば、20年後はそれなりに含み益が出ていることが予想されます。

できる範囲で最初の一歩を

ここまでご覧になってお分かりの通り、ゼロから20年で資産1億円を作ることは簡単ではありません。

しかし一歩を踏み出さない限り、資産も可能性もゼロのままです。まずはできる範囲で良いので、最初の一歩を踏み出してみましょう。

文・菅野陽平(ファイナンシャル・プランナー)
編集・dメニューマネー編集部
画像・hikdaigaku86 / stock.adobe.com
(2021年5月11日公開記事)

【関連記事】
タダでポイントをためる6つの方法
初心者向け!ネット証券オススメランキング(外部サイトに飛びます)
株主優待をタダ取りする裏ワザとは?(外部サイトに飛びます)