LINEが証券業務から撤退し、主なサービスは野村證券に移管されると報じられましたが、口座がある人はどうすればいいのでしょうか。具体的には、7月中旬以降、株の買い付けができなくなるそうですが、持っている株や投資信託を他の証券会社に移す時は、手数料はかかるのでしょうか。
野村證券に移管……何をすればいいの?
LINE証券の口座で持っている株や投資信託は2024年以降、野村證券(野村ホールディングス <8604> )へ移管される予定です。
詳細はまだ明らかではありません。野村證券での口座開設をどうするのか、手続きをしなけばいけないのかなどについて、発表でも「決まり次第、ご案内」とあるだけです。
野村證券以外の証券会社に株などを移したい人もいるでしょうが、その場合も、慌てて取引せず少し待ったほうがよさそうです。というのも、LINE証券では現在、移管手数料が 1銘柄あたり1,100円(税込み、預かり区分ごと)がかかりますが、証券業務からの撤退を控えて移管手数料などが無料になると発表されているからです。
既に決まっていることとしては、7月中旬に株式の買い付けができなくなります。対象は、現物取引と「いちかぶ」(単元未満株のサービス。通常、100株単位で売買する株式が1株から買える)です。
また8月には、いちかぶを売る時のスプレッドや、株式売却手数料が無料になる予定です。スプレッドとは、市場の価格にLINE証券が載せている手数料にあたるコストです。
移管手数料も8月以降、無料になる見込みなので、8月以降は保有株が売りやすくなるし、他の証券会社へも移しやすくもなります。
入庫は無料でも「出庫」は有料……その手数料を負担してくれる証券会社も
LINE証券から株を移す時、移される側の証券会社でかかる費用(入庫手数料)はどこも無料です。ただ、LINE証券からの出庫手続きには、今は費用が銘柄ごとに1,100円かかるので、8月の無料化より前に手続きしたい人は、出庫手数料を払ってくれる証券会社を選ぶとよいでしょう。
たとえば、松井証券 <8628> には移管手数料負担サービスがあり、日本株式、米国株式、投資信託を移管した手数料を全額払ってくれます。またSBI証券(SBIホールディングス <8473> )では米国株式に限って移管手数料を負担してくれます。
移管先を見つけて手続きをしなくても、いずれ野村證券に移管されます。
LINE証券から野村證券になって困ることも?
LINE証券は各種の手数料が無料でしたが、野村證券(オンライン専用支店)では1注文の約定代金が10万円までなら152円、30万円までなら330円かかるようです。
手数料の安さを魅力に感じていた人は、野村證券で投資を続けるかどうか、こうした点も考える必要がありそうです。
文・谷口久美子(フリーライター)
編集・dメニューマネー編集部
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