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丸亀製麺、「稼げる体質」で増収増益!高値更新の株価の今後は?

2023/07/19 07:00

さぬきうどんの丸亀製麺が好調だ。丸亀製麺を運営するトリドール <3397> の既存店は22ヵ月連続で前年比プラス、株価も過去最高値を更新する人気ぶりだ。同社の強さの秘密に迫る。 トリドールはコロナ禍でも国内外で積極拡大 トリドールは丸亀製麺が主力だが、海外事業や国内の他事業も伸びている。2023年3月期の売

さぬきうどんの丸亀製麺が好調だ。丸亀製麺を運営するトリドール <3397> の既存店は22ヵ月連続で前年比プラス、株価も過去最高値を更新する人気ぶりだ。同社の強さの秘密に迫る。

トリドールはコロナ禍でも国内外で積極拡大

トリドールは丸亀製麺が主力だが、海外事業や国内の他事業も伸びている。2023年3月期の売上構成では、丸亀製麺が54%、海外が33%、国内その他(ずんどう屋 、コナズ珈琲など)が13%だ。店舗数は丸亀製麺が831店、海外が718店、その他が229店となっている。

2023年3月期は前年度比で売上は350億円(23%)増えたが、丸亀製麺が100億円(11%)、海外が204億円(50%増)の売上増だった。海外の貢献も大きい。

既存店売上が22ヵ月連続で前年比プラス

国内既存店が好調で、2021年9月以来22ヵ月連続で既存店は前年度比でプラスである。2021年3月期は6%増、2022年3月期は14%増とコロナ禍から順調に回復。2024年3月期も4月17%増、5月12%増、6月9%増と好調を続けている。

夏は「鬼おろし肉ぶっかけうどん(冷)」、冬はTOKIOの松岡昌宏さんと共同開発した「俺たちの豚汁うどん」、「肉がさね玉子あんかけうどん」など、季節毎のフェア商品がリピーターを増やしている。

「慎重な業績予想」を出すトリドール 今後の上方修正に期待?

トリドールの2023年3月期は売上が23%増の1883億円、営業利益が48%減の74億円だった。2024年3月期の予想も売上が13%増の2120億円と初の2000億円乗せとなるが、営業利益は11%減の66億円だ。「パッと見」では減益決算である。

ただ減益決算の理由は、コロナによる政府補助金がなくなったためだ。2022年3月期の政府補助金は128億円、2023年3月期は44億円。営業利益段階で加算されている。2024年3月期には助成金はなくなる見込みだ。

事業利益は2022年3月期54億円(黒字転換)、2023年3月期69億円(29%増)と売上の伸びを上回る利益の伸びだった。

原材料費、水道光熱費、人件費の高騰に対処するため、2022年10月、2023年3月に値上げを行ったが今のところ客足が鈍る様子は見られない。原価率は上昇しているが、企業努力で販管費比率を抑え、「稼げる体質」へと変化を遂げた。

同社は、2024年3月期の事業利益は66億円(11%減)と保守的な予想を出している。過去2期を振り返ると、期初は慎重な予想を出し、期を追う毎に上昇修正している。

今年も上昇修正が期待できそうだ。

世界で1番売れている「MARUGAME」として海外でも人気 稼ぎ頭は「Tam Jai」

海外事業の売上もトリドールの業績を牽引している。北米は2011年よりアメリカハワイにて「MARUGAME UDON」を出店。世界で1番売れている「丸亀製麺」として好調だ。

海外事業の稼ぎ頭は「Tam Jai」だ。主に香港において米線(ミーシェン)料理を展開している。同社を2018年1月に買収してから積極的な出店を続けており、買収当時の約100店舗から200店舗まで拡大している。

トリドールの現在の店舗数は国内外含め1778店。2028年3月期で5500店舗を計画している。今後も更なる世界での展開が期待できそうだ。

株価は7月4日に過去最高値の3320円をつけた。国内外での高い売上の伸び、利益率の改善から、通期業績が上方修正されるなら、さらなる上昇も期待出来そうだ。月次動向にも注目したい。

文/編集・dメニューマネー編集部
画像・丸亀製麺Webサイトより

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