回転寿司の始まりは、1958年4月に東大阪市で元禄産業がビール工場のベルトコンベアをまねた“旋回式食事台”を設置したことといわれています。世界中で日本食が注目され、食を目的とした訪日外国人観光客の中には、寿司屋が外せない目的地一つにもなっています。この寿司業界の用語である、「片思い」や「兄貴と弟」とは一体どんな意味なのでしょうか?
「片思い」は巻き貝の一種
「片思い」はアワビのことです。
アワビは巻き貝ですが、二枚貝の片側の貝しかないように見えるため、 片方だけで体を支えるのは重いであろうという憶測から付けられたといわれています。
万葉集では「伊勢の海人の 朝な夕なに 潜くとふ 鮑(アワビ)の貝の 片思いにして」という句が詠まれています。
意味は「私の恋は、伊勢の海女が毎晩のように潜って採るアワビのように片思いばかりだ」というものですが、 この句から由来することわざ「アワビの片思い」が語源という説など諸説あるようです。
寿司屋が使う業界用語は顧客への配慮の意図がある
「兄貴」とは、前日に仕入れや仕込みをした魚や先に使用する食材をさします。
飲食店では、食材は先入れ先出しが基本で、仕入れた順番に使っていきます。魚の味を良くするためにあえて1日寝かせることもあるため、鮮度を気にする顧客に配慮して「兄貴」と呼んでいます。
「弟」とは、その日に仕入れた新しい魚や食材のことです。
ネタの品切れは、“ネタが無くなった”が“亡くなった”を連想させることから“山”と呼ばれています。
“山”の由来は、寿司ネタである海産物は山にはないからという説や山頂の先には何もないからという説など諸説あるようです。
文/編集・dメニューマネー編集部
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