将来・老後に備えたい

熟年離婚で気をつけたい3つのこと「独身時代」の財産はどうなるの?

2023/08/09 17:00

40代後半~50代以降の離婚は失うものが大きく、老後資金が足りなくなるといった最悪の事態になることがあります。長年ためていた夫・妻への不満が大きくなり、熟年離婚に踏み切る夫婦もいますが、離婚する前に確かめておきたいことが3つあります。 1 マイホームの購入で借りたペアローンが残っていないか  マイホームをローンで買った

40代後半~50代以降の離婚は失うものが大きく、老後資金が足りなくなるといった最悪の事態になることがあります。長年ためていた夫・妻への不満が大きくなり、熟年離婚に踏み切る夫婦もいますが、離婚する前に確かめておきたいことが3つあります。

1 マイホームの購入で借りたペアローンが残っていないか 

マイホームをローンで買った人は、ペアローンが残っていないか確かめておきましょう。

ペアローンを組んでいる夫婦は、2人の収入がなければローンの返済ができないことが多く、マイホームの価値がローンの残債を下回っている状態だと売却も難しいです。

ペアローンが残ったまま離婚すると、家を出て行ったほうがローンを払ってくれないという事態になるかもしれません。

ローンの支払いが滞ると、家に残ったほうが一括返済を求められる場合もあります。

2 財産分与がどれくらいになるか確認しておく

財産分与がどれくらいになるのかも、離婚の前に確かめておくべきです。

勢いで離婚してしまうと、老後の資金が足りずに生活が困窮するかもしれません。そういった事態を防ぐためにも、財産分与による自分の取り分はしっかり把握しておく必要があります。

財産分与は原則として半分ずつですが、独身時代の財産は特有財産といわれ、財産分与の対象にはなりません。

特有財産は主張する側が特有財産である証拠を出さなければなりませんが、相手が法律に詳しかったり、士業の人に相談していたりすると、既に対策を立てているかもしれません。

少しでも取り分を増やしたいのなら、夫婦共同の預金口座に入れるお金をあらかじめ増やしておくなどの方法が考えられます。夫婦共同の預金口座は財産分与の対象になり、取り分は前述のとおりに原則として半分ずつです。

3 離婚後に老後資金が足りるか必ず確かめる

離婚後は独身に戻り、自分だけの収入や貯蓄だけで生活をしなくてはならないので、老後資金が足りるかどうかも考えておくべきでしょう。

老後に必要なお金を計算した結果、一人で暮らしていくのが難しい場合は、離婚前に高齢になっても続けられる仕事を探し、ある程度の期間生活できるお金を貯めてから離婚に踏み切ったほうがよいでしょう。

また、夫・妻のモラルハラスメントが酷くてすぐにでも離婚したい場合は一度実家に出戻り、高齢になっても続けられる仕事を探してから離婚するのがよいと考えられます。

実家がない人は、空き家バンクに登録された物件を安く買うという方法もあります。

空き家バンクとは、空き家物件情報を地方公共団体のWebサイトで公開しているサービスです。

3万円程度で借りられる家がありますが、物件の情報は自分で探す必要があります。

文・北川真大(ファイナンシャル・プランナー)
編集・dメニューマネー編集部

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