「退職代行」でよくある2つのトラブル「給料未払い」などに対処してくれない業者も

2023/08/21 17:00

退職を会社にどうしても言い出せないときに「退職代行」を使おうと考える人もいるだろうが、業者選びなどに気をつけないと、手続きがスムーズに進まなかったり、支払ったお金が無駄になったりすることがある。 退職代行とは業者から退職の意思を伝えてもらうサービス 退職代行とは、会社で働いている本人に代わって、業者が退職の意思を伝える

退職を会社にどうしても言い出せないときに「退職代行」を使おうと考える人もいるだろうが、業者選びなどに気をつけないと、手続きがスムーズに進まなかったり、支払ったお金が無駄になったりすることがある。

退職代行とは業者から退職の意思を伝えてもらうサービス

退職代行とは、会社で働いている本人に代わって、業者が退職の意思を伝えるサービスだ。

本来であれば、雇用期間が決まっていない正社員などは、2週間前に退職を申し出れば誰でも退職できると法律で定められている。

しかし実際は、「退職を申し出たのにしつこく引き止められる」「上司が怖くて退職を切り出せない」などのトラブルが起こることがあり、そのときに頼れるのが退職代行だ。

料金はサービスを提供する企業によってバラツキがあり、相場は3〜6万円ほど。

それでは、退職代行にはどんな落とし穴があるだろうか。

落とし穴1 退職時に給与や退職金をもらえない──会社都合のトラブル

退職代行に依頼して手続きをしてもらったものの、会社から給与や残業代、退職金がきちんと支払われないことがある。

このようなトラブルにうまく対処できない原因として、弁護士が在籍していない業者に依頼してしまうことが挙げられる。

というのも、弁護士が在籍していない業者は、給与が支払われないなどのトラブルがあったときに会社側と交渉ができない。弁護士がいないにもかかわらず交渉すると、違法行為とみなされるからだ。

これに対して弁護士事務所などが行っているサービスでは、未払い給与の支払いや有休消化の交渉ができる。万が一会社から「退職するなら損害賠償を請求する」などと脅されたときも対応が可能だ。

弁護士が在籍していないサービスそのものが悪いわけではないし、弁護士事務所のサービスと比べると数万円ほど安く済むことが多いため、料金面では魅力もある。

ただ、会社都合で起こるこうしたトラブルに備えたいなら、弁護士がいるサービスに依頼するほうが安心だろう。

落とし穴2 業者から想定外の支払いを求められる──業者都合のトラブル

退職代行を依頼するときに料金を支払ったにもかかわらず、オプションなどと言い、あとで想定外の支払いを求められることもある。

また、退職届を出してもらったあとに業者と急に連絡が取れなくなり、アフターフォローをしてもらえないというトラブルもある。

業者都合のこうしたトラブルを避けるためにも、やはり業者選びがポイントとなる。

退職届を出したらそれで終わりなのか、離職票を受け取るまでサポートしてもらえるのかを確かめよう。

ついリーズナブルな料金に惹かれてサービスを選んでしまう人がいるが、料金が相場からかけ離れていないか、実績数が豊富かといった点もチェックしてほしい。

文・廣瀬優香(フリーライター)
編集・dメニューマネー編集部

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