小学生は少しずつお金の仕組みを学びますが、キャッシュレス決済はお金を使っている感覚が生まれにくいという問題があります。小学生でも交通系ICカードや親のスマホを使い、使い込みや高額課金といったトラブルを起こすおそれがあるので、次の3つのことを伝えておきましょう。
1 キャッシュレスでもお金は使うとなくなる
キャッシュレス決済でも、現金と同じように使うとなくなると伝えましょう。
親がスマホやクレカで決済しているのを見ると、子供は「ピッとすれば何でも買える魔法のカード」と思ってしまうことがあります。
習い事や塾のために渡した交通系ICカードで、友達の分のお菓子やジュース、漫画まで買ってしまい、あっという間に残高不足になったといったトラブルもあります。逆に、自分の子供が友達に食べ物やおもちゃを買わせてしまう恐れもあります。
子供には、カードに入っているお金も現金と同じで、使うとなくなることを繰り返し言い聞かせましょう。使い過ぎてしまったときは、履歴を見せながら話すと理解しやすくなります。
また、少額しかチャージしない、小まめに残高を確かめるなど、使い過ぎ防止の工夫をしましょう。
2 家族で使えるお金には上限がある
家族で使えるお金には上限があり、誰かがお金を使い過ぎると家族みんなが困ると伝えることも大切です。
現金で買い物をするのと違って、キャッシュレス決済や課金は、お金を使っている感覚が生まれにくいことがあります。最近では、親のスマホでゲームに高額課金してしまうといったトラブルも起きています。
親が働いてお金を稼ぎ、そのお金で食べ物や服を買って暮らしているというお金の流れを伝えてください。その上で、お金を使い過ぎると食べ物を買えなくなったり、習い事や塾をやめなければならなかったりして、子供の生活も変わってしまうと話してみましょう。
3 お金は信用で成り立っている
小学生には少し難しいですが、お金を払えないと信用をなくすことがあると話しておくのもよいでしょう。
一般的に、家や車は「毎月少しずつお金を払う」という約束で買います。家や車を売る人は、買う人が約束を守ることを信用して売ってくれたのです。
子供がお金を使い過ぎて家族のお金が足りなくなり、家や車のお金を払えないと、引っ越したり車を売ったりしなければなりません。それどころか、約束を守れなかったことで信用を失い、その後、家や車を買えなくなることがあります。
お金は信用で成り立っており、約束を破ってお金を払わないと、誰からも信用されなくなるかもしれないと話してみましょう。
小学生は、大人なら誰もが知っているお金の常識を知りません。しかし、きちんと言って聞かせれば、理解できる年齢でもあります。トラブルを避けるためにも、親子でお金の話を積極的にしましょう。
文・木崎 涼(ファイナンシャル・プランナー)
編集・dメニューマネー編集部
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