定年後の生活を見据えて、賃貸に住むか、持ち家に住むか、よく考えたほうがいい。賃貸の場合は、老後に入居審査に通りづらいというデメリットもあるが、はたして、賃貸と持ち家どちらのほうが、老後の負担が軽くなるのだろうか。
老後は賃貸と持ち家どっちがお得?
賃貸か持ち家か、これは議論が尽きない問題だ。それぞれメリットやデメリットがあり、負担する費用も違ってくる。老後の暮らしを考えたとき、どちらを選ぶべきなのだろうか。
「持ち家」のメリット・デメリットと費用
まずは「持ち家」という選択肢について見てみよう。
・メリット
持ち家の場合、住宅ローンの支払いはあるが、返済がすべて終わってしまえば負担はグッと少なくなる。
一生住み続けることもできるし、子供に遺してあげることもできる。売却もリフォームも自由にできる点もメリットだ。
・デメリット
ただ、持ち家は契約時の手数料や金利の負担もあるし、ローン完済まで数十年かかる場合もある。
老後も返済が終わらず苦労する人も。
完済後も、傷んだ箇所を直すための修繕費や税金、マンションならそれに加えて管理費や駐車場代などの費用はずっと支払い続けることになる。
「賃貸」のメリット・デメリットと費用
続いて、「賃貸」も見てみよう。
・メリット
賃貸のメリットは、住宅ローンの負担を感じることなく、生活環境の変化などにあわせて柔軟に対応しやすい点だ。
年金生活で収入が減ることが分かっているなら、その収入で問題なく済める家を探して引っ越すなどの対策もできる。
持ち家のように「家が売れない」「子どもたちが都会に出て戻ってこないので、いずれ空き家になって負担をかけてしまう」といった心配もせずにすむ。
・デメリット
一方、賃貸は一生家賃を支払い続ける必要がある点がデメリットだ。
基本的に、住宅ローンを支払い終わった持ち家派の人と比べて費用負担が重くなるため、老後に年金収入だけで暮らしていくことになったときに、生活を圧迫される可能性もある。
場合によっては更新料や敷金・礼金なども負担する。
老後は賃貸マンションが借りづらい!「入居審査」の対策
高齢者になると、現役時代のように賃貸マンションを借りられなくなることがある。老後も賃貸マンションで生活するために、どんな対策方法があるのだろうか。
働いている子を保証人にする
老後に賃貸マンションを借りるとき、働いている子に保証人になってもらう方法がある。
高齢者が入居するとき、大家は「将来的に家賃を滞納されるのではないか」と不安を抱える。
家賃を滞納されても、大家は未払い家賃を収入として計上し、その分の税金を支払わなければならない。滞納は大家にとって大きなリスクだ。
しかし、現役世代の子が保証人になれば、家賃滞納のリスクが減る。そのため、賃貸マンションを借りられる可能性が高まるだろう。
なお、子に保証人になってもらうのが難しい場合は、一般財団法人高齢者住宅財団が連帯保証人となる「家賃債務保証」を利用するのも一つの手だ。
高齢者向け賃貸マンションを検討する
最近では、高齢者向け賃貸マンションも増えてきた。
高齢者をターゲットにした賃貸マンションなら、年齢を理由に断られる心配は少ないといえる。
バリアフリー設備や介護事業所併設など、高齢者が暮らしやすい物件が多いのも嬉しいポイントだ。
高齢者向け賃貸マンション以外でも、「シニア相談可」と記載された物件なら、借りられる可能性が高まる。
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老後は賃貸マンションが借りづらい!「入居審査」の3つの対策【賃貸】
文/編集・dメニューマネー編集部
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