中高年のひきこもりが増えており、ニュースなどで取り上げられることもあるが、自立を支援する施設がある。施設に入ってひきこもりから社会復帰するためには、どれくらいの費用が必要なのだろうか。また、金銭を巻き上げる、悪質な団体もあるので、施設選びにはくれぐれも注意したい。
ひきこもりの自立支援が受けられる施設
今や社会問題にもなっている引きこもり問題。中でも20~30代の引きこもり人数が増えているが、社会復帰するための自立支援には、どのようなものがあるのだろうか。
ひきこもり地域支援センター
社会福祉士や臨床心理士など、専門知識を有した「ひきこもり支援コーディネーター」が、ひきこもりの本人及び家族からの電話・来所相談に対応してくれる。また、家庭訪問も行っており自立への支援を受けられる。
ひきこもり家族会
ひきこもりや心の問題を抱えている子供を持つ家族を対象に、家族支援を行っているNPO法人で、全国に展開している。
ひきこもりに対する理解を深める学習会を兼ねた「家族会」と、家族同士の交流の場となる「ひだまりCafé」の活動を行っている。
東京都ひきこもりサポートネット
社会福祉士や公認心理師などの資格を持ったスタッフが、ひきこもり当事者やその家族からの相談に乗り、一緒に解決策を考えてくれたり、公的支援を受けるためのアドバイスをくれたりする機関だ。
相談は電話、メール、オンラインなどから選択可能。料金は無料だ。
「中高年のひきこもり」の割合が高くなっている!支援施設はいくらかかる?
中高年のひきこもりの割合が高くなっており、2010年には40歳以上の割合が10%程度だったが、2021年には30%を超えたという(全国ひきこもり家族会連合会)。40〜64歳のひきこもり状態の人が、約61万人いるとの推計もある(2019年 内閣府)。自立支援施設を利用すると、費用はどのくらいかかるのだろうか?
「ひきこもり自立支援施設」の費用はいくら?
ひきこもりとは、国の定義では、仕事や学校などの社会参加を避けて家にいる状態が半年以上続くこと。なお内閣府は調査で、ほとんど自室や家から出ない「狭義のひきこもり」に加え、趣味の用事の時には外出する人も含めた「広義のひきこもり」も含めている。
NPO法人(特定非営利活動法人)などが運営するひきこもり自立支援施設では、生活リズムの改善や金銭管理などの生活支援、ボランティアや職場実習などの就労支援を通じて自立を目指す。
施設の種類は、自宅から通う「通所型施設」と、寮で生活する「宿泊型施設」の2つに大きく分けられる。
「通所型施設」では、登録料として5,000〜2万円、月額会費として週1回ペースなら5,000〜1万2,000円、週2回以上通うと2万〜2万5,000円かかる。
「宿泊型施設」は、入寮費が15〜35万円、設備費(初回のみ)が20万円ほど、寮費が月額20万円前後かかる施設が多い。この費用をもとにすると、2カ月間入居しただけで100万円近くかかる場合もある。
ひきこもりにつけ込む悪質な支援施設も?
自立支援施設の中には悪質なところもあり、「3ヵ月で300〜500万円などの高額な費用を請求する」「支援制度が整っていない」「本人の同意がないまま入居させる」といったケースが確認されている。
こうした施設を避けるために利用できるのが、厚生労働省が全国の自治体に設置している「ひきこもり地域支援センター」だ。
ここでは、社会福祉士や臨床心理士などの資格を持つ支援コーディネーターが、本人や家族からの相談をもとに、病院や自立支援施設、ハローワークなどの連携機関につないでくれる。
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「中高年のひきこもり」の割合が高くなっている!支援施設はいくらかかる?
文/編集・dメニューマネー編集部
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