毎月異なる「株主優待」をゲットする方法 決算と「実施時期」をチェックしよう【連載 第4回】

2021/12/20 18:30

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連載「株主優待の始め方」第4回──「株主優待の実施時期」をチェック 前回・第3回は、株主優待の“お得度”が分かる「優待利回り」について確認しましたが、今回は「優待の実施時期」です。 株主優待の実施時期は企業によって意外と大きく異なります。目当ての優待企業があるなら、時期を早めに確認しておきましょう。 決算月の約3ヵ月後

連載「株主優待の始め方」第4回──「株主優待の実施時期」をチェック

前回・第3回は、株主優待の“お得度”が分かる「優待利回り」について確認しましたが、今回は「優待の実施時期」です。

株主優待の実施時期は企業によって意外と大きく異なります。目当ての優待企業があるなら、時期を早めに確認しておきましょう。

決算月の約3ヵ月後に送られてくるのが一般的

株主優待を受け取る権利をゲットするには、決算月の最終営業日に当たる「権利確定日」の2営業日前までに株を買うということを連載の第1回で確認しました。

株主が確定すると、企業は優待品の手配・発送手続きを進めますが、3カ月ほどかかるのが一般的です。したがって、3月決算企業なら6〜7月にかけて優待品が手元に届くというパターンが多いようです。

半期ごとに株主優待を実施している3月決算企業であれば、9月の中間決算から約3カ月が過ぎた12月頃にも送られてくることになります。

日本では3月を決算月としている企業が主流です。国内には約3800社の上場企業が存在していますが、そのうちの6割超に当たる約2400社が3月決算となっています。

逆に4割弱は3月以外が本決算ですから、株主優待が発送される時期も異なります。

次に多いのは12月決算。小売・外食は主に2月

3月決算の次に多いのは12月決算です。ブリヂストン <5108> やキヤノン <7751> 、日本マクドナルドホールディングス <2702> などがその代表例です。

欧米では12月決算が一般的であることから、グローバルに事業を展開している企業を中心に、日本国内でも12月を決算月とするケースが増えています。半期ごとに株主優待を実施している12月決算企業なら、毎年3月頃と9月頃に郵送されてくるでしょう。

小売・外食業界に属する多くの企業は2月が決算月です。ボーナスの支給や中元・歳暮の時期とも重なることから、年間で個人消費が最も旺盛になるのは6〜7月と12〜1月というのが例年のパターンです。

多くの小売・外食は2月を本決算、8月を中間決算としており、小売・外食では毎年5月頃と11月頃に優待品が送られてくるケースが多いものと思われます。

優待を毎月ゲットするには決算月の異なる企業に幅広く分散投資を

9月を本決算としている企業も少なからず存在しています。もっと稀少ではあるものの、1月や4月、5月、7月、10月、11月が決算月となっているケースも見受けられます。つまり、毎月いずれかの企業が決算月を迎えているのです。

こうしたポイントに着目して決算月の異なる銘柄に分散投資を行えば、優待品がほぼ毎月届くような状況も実現可能です。たとえば半期ごとに優待を実施している1月決算企業、2月決算企業、3月決算企業、4月決算企業、5月決算企業、12月決算企業を1社ずつ買っておくと、必ず本決算か中間決算のどちらかが毎月訪れることになります。

毎月異なる優待品がもらえる投資を実践しては?

ただし、実施時期だけに気を取られて、優待内容という肝心なポイントを疎かにするのは禁物でしょう。クオカードのように重複しても困らないものはともかく、似たようなものが連続して届くパターンは避けたほうが無難です。

たとえば、秋の新米の時期に「お米」を進呈する企業が多いようです。優待内容をしっかり確認せずに決算月だけで選んでしまうと、毎月のようにお米が送られてきて、いくら主食でも消費しきれなくなりかねません。

趣が異なる優待品を毎月もらえるような組み合わせにしたいところです。そのためには、3月・12月・2月決算企業ではない、その他の月が決算の企業の中から意中の優待品を見つけるといいでしょう。

その上で、選択肢の多い3月・12月・2月決算企業の中から、先に選んだものと重複しない優待内容を選んでみてはいかがでしょうか。

文・大西洋平(マネーライター)
編集・濱田 優(dメニューマネー編集長)

(2021年7月5日公開記事)

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