中高生が将来なりたい職業に関する調査で、男子と女子の、中学生と高校生にそれぞれ聞いたところ、「YouTuberなどの動画投稿者」は前回(2019年)の調査から引き続き上位にランクインしたが、今回新たに「ゲーム実況者」や「ボカロP」がランクインした。これらはどんな職業なのだろうか?
「ゲーム実況者」や「ボカロP」が新たにランクイン
今回で3回目となるこの調査「中高生が思い描く将来についての意識調査2021」は、ソニー生命が行ったもので、対象は1,000人(中学生200人、高校生800人)。
なりたい職業ランキングは、「男子中学生」「女子中学生」「男子高校生」「女子高校生」の4グループに分けて発表され、男子中学生の結果は次のとおりだった。
男子中学生が将来なりたい職業
1位 YouTuberなどの動画投稿者(23.0%)
2位 プロeスポーツプレイヤー(17.0%)
3位 社長などの会社経営者・起業家(15.0%)
4位 ITエンジニア・プログラマー(13.0%)
5位 ゲーム実況者(12.0%)
6位 公務員、会社員、プロスポーツ選手(いずれも8.0%)
9位 教師・教員(7.0%)
10位 ボカロP、弁護士・裁判官など法律関係(いずれも6.0%)
なお「YouTuberなど」となっているのは、TikTokをはじめとした別の動画プラットフォームも含むからだろう。
これに対し、女子中学生の上位は「歌手・俳優・声優などの芸能人」「YouTuberなどの動画投稿者」「絵を描く職業」「美容師」などだった。
女子は高校生になると現実的になる?
中学生の時点では、上位は男女差があまり感じられないが、高校生になると男女差が出てくる。
男子高校生のトップ3は「YouTuberなどの動画投稿者」「社長などの会社経営者・起業家」「ITエンジニア・プログラマー」だったが、女子高校生は首位が「公務員」と「看護師」で、3位が「歌手・俳優・声優などの芸能人」と並んで「教師・教員」。5位に「保育士・幼稚園教諭」が入っている。進路選択が現実味を帯びてきて、手堅い職業が上位に入ってきている印象だ。
とはいえ、男子もトップ10には堅実な職業選択肢が入っていないわけではない。中学生の6位が「公務員」「会社員」で、高校生になっても「公務員」は4位、「教師・教員」が5位に入っている。
しかし、女子中学生の首位が「歌手・俳優・声優などの芸能人」から高校生になると「公務員」と「看護師」であるのに対し、男子は中学生も高校生も「YouTuberなどの動画投稿者」で変わらない点は興味深い。
「ゲーム実況者」や「ボカロP」の収入源は?
ところで中高生からの人気が高まる「ゲーム実況者」や「ボカロP」だが、収入源は何なのだろうか。
ゲーム実況の収入源は「ゲーム実況動画」と「ライブ配信」に大別され、動画ではYouTubeなどからの広告収入、ライブ配信では視聴者からの投げ銭やサブスクリプションが多いようだ。
ボカロPとは音声合成ソフト楽曲のクリエイターを指し、2020年に紅白出場を果たした「YOASOBI」のAyaseさんが例として挙げられる。収入源は、楽曲提供やYouTubeからの広告収入、CD販売などとされている。Pとはプロデューサーのことだ。
「動画の広告収入」が収入源となり得る点が、この2つの職業に共通している。どちらも実力次第で収入が決まる職業だが、中高生がなりたい理由として「ゲームが好きだから」「人を感動させるような曲を作ってみたいから」といった意見があることも今回の調査から分かった。自分の好きなことを生かしたいという考えが、中高生の職選びの根底にありそうだ。
文・廣瀬優香(フリーライター)
編集・dメニューマネー編集部
(2021年8月3日公開記事)
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