製品の開発・製造には大きなコストがかかりますが、近年は設備投資などに費用をかけずに製品を製造できるスタイル「OEM」が、幅広い分野で広がっています。「OEM」とは、いったい何の略なのでしょうか。
委託を受けて他社のオリジナル製品を生産すること
「OEM」とは、“Original Equipment Manufacturing”の略で、「委託を受けたメーカーが他社ブランドの製品を製造すること」、または「生産するメーカー」のことを指します。
OEMには、高い技術レベルを持つ委託側の企業が製品の詳細設計から組み立て図面に至るまで、生産を任せるメーカーに支給し、技術指導も行う形態と、同レベルの技術を持つ企業間で行う2つの形態が一般的です。
OEMは生産体制が整っていない委託者の企業にとって、設備投資などのコストが省け、商品開発に注力できることが大きなメリットです。また、依頼を受けて他社ブランドの製品を製造する“OEMメーカー”にとっても、技術向上や生産量アップによる利益増などの利点があり、食品や衣料、家電、自動車など広範囲に普及しています。
「OEM」と「ODM」の違い
「OEM」に似た言葉に「ODM」があります。「ODM」 は“Original Design Manufacturing”の略です。「OEM」は製品開発、デザイン、組立図に至るまで委託者が用意しますが、製品の開発から製造まで、受託者がすべて請け負うのが「ODM」です。
「OEM」と「ODM」の一番の違いは、受託企業に製品設計や開発を委託するかどうかです。
近年は、「ODM」の受託者がマーケティングまで行い、物流や販売まで複数ブランドの製品を一貫して提供するケースもあります。「ODM」はいわば、「OEM」の進化版と言っても良いでしょう。
文/編集・dメニューマネー編集部
(2021年8月7日公開記事)
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