国の後押しもあり、「副業」解禁に乗り出す企業が増えてきた。ただし、会社勤めの人がいざ副業を始めようとしても、多くの人がどのように案件を見つければいいか悩む。そんなときに役立つのがクラウドソーシングサイトだ。さまざまな案件が多数掲載されている。
そもそもクラウドソーシングサイトとは?
クラウドソーシングサイトの「クラウドソーシング」とは、「群衆」を意味するクラウド(Crowd)と、「業務委託」を意味するソーシング(Sourcing)を組み合わせた言葉だ。
つまりクラウドソーシングサイトとは、業務委託型のお仕事情報サイトのことを指す。お仕事マッチングサイトを呼ぶ方が、イメージがわきやすいかもしれない。
クラウドソーシングサイトは日本よりも先に海外で利用が広がり、海外のサイトでは「Upwork」や「Freelancer」などが比較的歴史がある。ただし、日本人が副業で日本国内の案件を受注したいのであれば、もちろん日本のクラウドソーシングサイトを使うほうが便利だろう。
日本で有名なクラウドソーシングサイトとしては、クラウドワークス <3900> やランサーズ<4484> 、ココナラ <4176> などが挙げられるが、それぞれ特徴が異なる。
70万社以上のクライアント──CrowdWorks
日本でクラウドソーシングサイトの双璧を成しているのがクラウドワークスと、このあと紹介するランサーズだ。
クラウドワークスは2012年3月にβ版のサービスを開始して以後、順調に利用企業や利用者を増やし、現在は70万社以上のクライアント、440万人以上のクラウドワーカーが利用しているようだ。2020年9月期の1年間の総契約額は152億円に上るという。
クラウドワークスの案件は、「コンペ方式」「プロジェクト方式」「タスク方式」での募集に分かれており、例えばコンペ方式の場合は提出物が採用された場合に報酬を受けられ、プロジェクト形式の場合は業務委託契約を結んでから業務に取り掛かる形となる。
受け取ることができる報酬には手数料がかかり、コンペ方式とプロジェクト方式の場合、手数料率は報酬額の20万円超の部分が5%、10万〜20万円の部分が10%、10%以下の部分が20%となっている。
案件数は常時210万件規模──ランサーズ
ランサーズも日本最大級のクラウドソーシングサイトだ。サービスを開始したのは2008年12月で、クラウドワークスより3年以上早い。
ランサーズが強調しているのが「仕事数No.1」「選べる働き方」「幅広いジャンル」の3つだ。案件数について公式サイトで常時210万件規模だと説明している。募集方法は「プロジェクト方式」「求人募集方式」「制作物コンペ方式」「タスク方式」がある。
ランサーズの手数料率はクラウドワークスとほぼ同様だ。
自分のサービスを購入してもらうスタイル──ココナラ
ココナラは自社サイトを「スキルマーケット」と称しているクラウドソーシングサイトだ。自分のスキルや経験を生かしたサービスを、金額を決めて気軽に出品できる。
Crowd Worksとランサーズは案件を探すために使うのが一般的だが、ココナラは自分が出品したサービスを誰かに購入してもらうスタイルとなっている。ちなみにココナラの手数料は22%で、サービスの出品数は2020年11月現在で42万8,000件となっている。
まずは気軽にチャレンジを
百聞は一見にしかず。まずはこの3サイトを開いて、どのような案件が登録されているのか確認してみてほしい。きっと、「これなら自分でもできるはず」という仕事が見つかるはずだ。
今回紹介した3サービスは既に利用している人も多いだろう。だがこのほかにも、ビジネスのアドバイザーとして知見を生かせるスポットコンサルのビザスク <4490> など、いろいろなサービスが生まれているので、探してみてもいいだろう。
案件によって報酬額は異なるが、まずサイトの仕組みを学ぶつもりで、気軽に案件にチャレンジしてみてはどうだろうか。
文・岡本一道(経済ジャーナリスト)
編集・dメニューマネー編集部
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