家計を見直したい

すぐできる!「お金が貯まらない」人がすべき「家計の見える化」

2021/09/27 10:30

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「そこまで浪費しているつもりはないのだけど、なかなかお金が貯まらない……」と感じている人もいるでしょう。そのような人は、「来月は自炊を多くして食費を圧縮しよう」といった具体的な行動目標を立てているかもしれません。 しかし、それは家計全体を捉えたうえでの解決策になっているでしょうか。局地的な節約も大切ですが、最も重要なこ

「そこまで浪費しているつもりはないのだけど、なかなかお金が貯まらない……」と感じている人もいるでしょう。そのような人は、「来月は自炊を多くして食費を圧縮しよう」といった具体的な行動目標を立てているかもしれません。

しかし、それは家計全体を捉えたうえでの解決策になっているでしょうか。局地的な節約も大切ですが、最も重要なことは、まずは家計の状況を把握すること(家計の見える化)です。

まずは「家計の見える化」から始めよう

何事にも言えることですが、効率的に目標を達成するためには、全体を把握して、「解決したときに最もインパクトがある課題」から重点的に解決することが重要です。

仕事ではこの考え方で成果を出している人も多いと思います。しかし、家計のことになると、なぜか管理がずさんになり、「なかなかお金が貯まらない」と悩む人が多いです。

また、「解決したときのインパクトが小さい課題」の解決に執着してしまい、結果として貯金が進まないということが往々にして起こります。局地的な節約も大切ですが、まずは「家計の見える化」から始めましょう。

まず年間の手取り収入を確認

「家計の見える化」といっても、そんな大層な作業ではありません。要は、消費の内訳を洗い出し、どの項目に無駄があるのか、手取り収入の範囲内で収まっているかなどを確認できれば良いのです。

イメージが湧かないという人は、日本FP協会がウェブサイト上に一般公開している「家計の収支確認表」をダウンロードして活用すると良いでしょう。

・日本FP協会ウェブサイト 便利ツールで家計をチェック
https://www.jafp.or.jp/know/fp/sheet/
・家計の収支確認表(※PDFに飛びます)
https://www.jafp.or.jp/know/fp/sheet/files/2_Income_outgo.pdf

収支確認表を見ると、まず年間の手取り収入を確認する構成になっています。給与明細などを見ながら空欄を埋めてみましょう。手取り収入は金額感を掴めていることが多いと思いますが、所得税、社会保険料、住民税の金額はほとんどの人が把握できていないはずです。

ここを埋めたからといって手取り収入が増えるわけではありませんが、貯金をするためには、「所得税、社会保険料、住民税を減らす」という方法も想定されます。「自分がどれくらいの税金や社会保険料を支払っているか」を把握することが、その第一歩になるのです。

住居関連費、車両費、教育費、保険料は念入りに確認しよう

「年間の支出」欄を見ると、基本生活費、住居関連費、車両費、教育費、保険料、その他支出に分かれています。基本生活費とその他支出は、やや範囲が広いと感じるかもしれません。

しかし、日本FP協会はFP資格を発行しており、国民生活の向上を目的とするNPO法人です。そんな団体が作る確認表なのですから、「家計の見える化」に適した構成になっているはずです。

実は、範囲が限定されている住居関連費、車両費、教育費、保険料が家計の足かせになっている家計は多いのです。この4つの支出金額を洗い出して、削減の余地がないか考えてみましょう。よくあるパターンとしては、

・かなり前に借りた住宅ローンが高い金利のままになっている(借り換えで金利負担が減る)
・あまり利用していないのにクルマを保有して、金食い虫になっている(クルマを手放すと家計収支が改善する)
・必要な保障を大きく上回る保険に加入している(不要な分を解約して保険料負担を減らす)

などです。教育費は「聖域」と呼ばれることもあるように削減しにくい項目ですが、何か手をつけられる部分がないか、今一度確認すると良いでしょう。

手取り収入をボーナス込みで想定している人は注意が必要

「年間の手取り収入」から「年間の支出」を引くと、「年間の貯蓄金額」がでます。ここがプラスになっていないと貯金をすることはできません。この時点でマイナスになってしまっている人は、今一度、支出欄に削減余地がないか確認しましょう。

手取り収入をボーナス込みで想定している人も注意が必要です。ボーナスは業績や社内評価によって変動するはずです。場合によっては、想定していた金額をもらえない可能性もあります。できれば支出総額は、ボーナスを除いた給与総額の範囲内に収めたいものです。

前述の日本FP協会ウェブサイトからは、本当の家計の健全度がわかる「家計のバランスシート」、将来のイベントと費用を考える「ライフイベント表」、将来の収支が予想できる「家計のキャッシュフロー表」もダウンロードすることができます。こちらも活用してみて下さい。

文・菅野陽平(ファイナンシャル・プランナー)
編集・dメニューマネー編集部

(2021年8月9日公開記事)

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